初代藩主・立花宗茂が元和6年(1620)に柳川に再封されて以来、明治維新まで代々柳川11万石を治めてきた立花家。大名であった江戸時代には、家格に相応しい刀剣を多数所持していましたが、現在、立花家史料館が所蔵している立花家伝来の刀剣は20口にも及びません。しかし、これらの刀剣は、国宝の短刀や重要文化財の剣をはじめ、立花家にとって最も重要な刀剣ばかりであり、刀剣が今に伝えられた伝来には立花家の歴史が映し出されています。
今回の展示では、立花家に伝来した刀剣と鐔・小柄・笄などの刀装具を紹介すると共に、難解と思われがちな刀剣の鑑賞法をわかりやすく解説します。立花家の歴史とあわせて、名刀といわれる刀剣がもつ機能美を充分にお楽しみください。
また、常設展示部分では、柳川藩主立花家に伝来した5千点もの大名道具の中から、初代藩主宗茂所用の甲冑2領をはじめとする歴代藩主の甲冑ほか、伝来の武具や馬具、姫様たちが愛好した人形類、婚礼調度、書画など、選りすぐりの名品を紹介します。