新年を迎える私たちの身の回りは、おなじみの「松竹梅」や「鶴亀」をはじめ、様々なおめでたい文様で飾られています。現代を生きる私たちがおめでたいと感じる文様には、古くから、無病息災、安寧長寿、五穀豊穣、商売繁盛、子孫繁栄などの祈りが込められてきました。
新春特集展示「めでたづくし」では、柳川藩主立花家に伝来した美術工芸品のなかから、「新年を寿ぐ」「鶴亀」「七福神-布袋と恵比寿-」「竜虎」「松竹梅」「一富士二鷹三茄子」という6つの言葉に注目し、おめでたい意匠をあらわす絵画をはじめ、柳川藩の最後の藩主となった立花鑑寛の書、朱漆塗の盃、鐔や目貫などの刀装具、能装束を、展示室に集めてみました。特に、盃や刀装具は、小さな画面に込められた技術の精密さも合わせて楽しめます。
お正月の立花家史料館は、まさに「めでたづくし」です。新しい年の幸いを祈る気持ちは、今も昔も変わりがありません。昔、殿さまの身の回りを彩っていたおめでたい文様が、今、当館展示室でご覧いただけます。年のはじめに是非、豪華な殿さま気分を味わっていただきたいと思います。
新年を寿ぐ | ||
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名称 | 時代 | 作者 |
中諫鼓鳥左松旭右竹月図 | 江戸時代中期 | 狩野祐清英信 |
注連縄飾絵黒楽茶碗 | 江戸時代中期 | |
鶏鳴図蒔絵盃 | 江戸時代後期 | |
宝船に扇祇園守紋蒔絵盃 | 江戸時代後期 | |
寿字蒔絵盃 | ||
七宝文十二支図蒔絵盃 | ||
白地鱗文摺箔 | 江戸時代後期 | |
鶴亀 | ||
名称 | 時代 | 作者 |
松に鶴図蒔絵重ね盃 | ||
竹に亀図蒔絵盃 | 江戸時代後期 | 壽鶴斎久孝 |
鶴丸透鐔 無銘 | 江戸時代 | |
瑞亀図笄 無銘 | 江戸時代 | |
紺地花菱亀甲に桐飛雲文厚板 | 江戸時代後期 | |
七福神-布袋と恵比寿- | ||
名称 | 時代 | 作者 |
楽布袋香合 | 江戸時代中期 | |
梨地布袋図蒔絵香合 | 江戸時代後期 | |
布袋図目貫 無銘 | 江戸時代 | |
恵比寿釣図小柄 無銘 | 江戸時代初期 | |
恵比須図 | 近代 | 島村菅尾 |
竜虎 | ||
名称 | 時代 | 作者 |
雲龍図目貫 無銘 | 江戸時代 | |
猛虎図二所物 | 江戸時代初期 | 小柄:紋祐乘 目貫:後藤光昌 |
龍虎図 | 江戸時代 | |
松竹梅 | ||
名称 | 時代 | 作者 |
山水図 | 大正6年(1917)頃 | 松藤山風 |
一大字「松」 | 江戸時代後期〜明治時代 | 12代柳川藩主 立花鑑寛 |
半切一行書「青松多寿色」 | 江戸時代後期〜明治時代 | 二条斉敬 |
竹図 | 江戸時代中期〜後期 | 画・賛 皆川淇園 |
一行書「紅梅帯零香」 | 明治41年(1908) | 12代柳川藩主 立花鑑寛 |
梅に鶯図蒔絵盃 | 江戸時代中期 | 古満巨柳 |
金塗紅梅白梅花図蒔絵盃 | 江戸時代 | 台忍斎 |
一富士二鷹三茄子 | ||
名称 | 時代 | 作者 |
富岳図 | 近代 | 平野五岳 |
富岳図 | 近代 | 龍駿介 |
旭鷹図 | 江戸時代後期〜明治時代 | 吉沢雪庵 |
茄子透鐔 | 桃山時代 |