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豊後旅行記⑥ 先祖の寺、子孫の寺、そして滝

2013/8/9

鎧ヶ岳を後にした我々が次に向かったのは
戸次道雪の甥・鎮連(戸次家16代)の子である
戸次統常(17代)のものと伝わる墓のある常忠寺です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからは豊後大野で活動されている「大友氏を顕彰する会」の事務局長さんがご案内くださいました。

統常の戒名は「常忠寺殿節宗義圓大居士」
天正14年に島津軍との戦いで亡くなりました。
立花家の過去帳には、天保6年に250回忌を行ったと書かれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お堂の左手奥に階段があるのですが
その下と上に五輪塔がいくつかあります。
中には戸次家初代・能直のものと伝わるものも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し奥まった場所にありますので、
行かれる方は、この紫色の旗を目印に行きましょう。

 

次に向かったのは、常忠寺から一キロほど離れた場所にある勝光寺。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝光寺は大友家初代・能直を弔うために建てられたお寺です。
能直は鎌倉時代の御家人で、戒名は「勝光寺殿豊州能連大禅定門」。

常忠寺のお位牌には「貞応2年11月27日」没とありました。
またまた立花家の過去帳によると、文政5年に常忠寺で600年忌が行われたそうです。
なお常忠寺には600年忌の石碑もあります。

能直関連がやたら常忠寺にあるような気がしますが、
これは能直が亡くなったのも墓があるのも常忠寺だと、言い伝えられてきたからでしょうか。
もちろんここ勝光寺にも能直ゆかりと伝わる石塔類があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小さな庭園もある勝光寺は、赤い旗が目印です。

 

旅の最後に向かったのは、豊後大野市歴史民俗資料館スタッフさんのおすすめ「原尻の滝」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広がる麦畑の中に突如として現れるこの滝は、別名「東洋のナイアガラ」。
日本の滝100選にも選ばれています。

滝の下流にある吊り橋から全景が見えるというので、いざ吊り橋へ。
と思ったら、滝の上流に不思議な光景が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川の中に鳥居。

少し目を移すと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(キリンビール用の)麦畑に鳥居。

これらは、近くにある二ノ宮神社の鳥居。
この辺りには源平争乱期に緒方を拠点として活躍した緒方三郎惟榮の建立と伝わる
一ノ宮八幡宮・二ノ宮八幡宮・三ノ宮八幡宮があります。
一ノ宮八幡宮には仲哀天皇(父)、二ノ宮八幡宮には応神天皇(子)、
三ノ宮八幡宮には神功皇后(母)が祀られており
年に一度11月の下旬に、父と母が子のいる二ノ宮にやってきて、親子水入らずで一夜を過ごします。
これが「緒方三社川越しまつり」です。
祭では、三ノ宮と一ノ宮の御神輿が二ノ宮に集まるのですが
三ノ宮は川の向こうにあるため、二ノ宮に行くには川を渡らねばなりません。
11月の寒い夜に褌姿の男衆が御神輿をかついで川を渡るというその祭の様子は、さぞや勇壮でしょう。

 

そんな話を聞きながら、吊り橋へ到着。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結構長いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東洋のナイアガラを一望できる橋の中間付近。
広がる景色は壮大。
滝壺を遊覧するボートもあるようで、夏はいいかも。

 

滝の見学を終えたら、今回の旅もいよいよおしまい。
滝近くにある緒方駅へ戻ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お世話になった豊後大野市歴史民俗資料館の方々とお別れして
帰りの電車を待ちます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駅員さんと駅猫さんが、同じ方向を見つめていました。
この駅猫さんは人に馴れているようで、近づいても逃げませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ、電車がやってきました。
江戸時代の道雪顕彰の旅は、当然ながらずっと歩きでしたが(豊後旅行記①参照)
現代版道雪顕彰の旅では、ずっと電車移動でした。
ここから豊肥本線で大分駅へ、そして特急で福岡へ帰ります。

 

一泊二日ではありましたが、我々にとっては実りある旅となりました。
しかしながら今回行けなかったところが まだまだあります。
2回目の旅を企画する所存ではありますが、さていつのことになるか。

 

そしてこれを書き終えた今、やっと旅が終わった気分です。
諸事情により長々とかかってしまいましたが、
お付き合いくださった皆様、ありがとうございました。

 

おわり。

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