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史料室スタッフが八代にやって来た

2013/11/21

熊本県八代市にある、八代市立博物館未来の森ミュージアムでは
10月25日から12月1日まで
平成25年度秋季特別展覧会「秀吉が八代にやって来た」を開催しています。

この展覧会に、立花家史料館からは
伊予札縫延栗色革包仏丸胴具足・金地三日月図軍扇
日月梵字軍配・豊臣秀吉書状
の4点を出品しています。
また福厳寺からは
戸次道雪像・立花宗茂像
が出品されています。

そういうことですので、会期もそろそろ終盤の11月20日
史料室スタッフ3人で、八代へ行ってきました。

八代インターからナビの示す道通りしばらく走り、八代市博に到着。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

丘の上に立つ不思議な建物。
1991年に開館したこちらの建物は、伊東豊雄建築設計事務所が手掛けました。
伊東氏にとって初めての公共建築だそうです。
1階の展示室は、緑の丘の中に隠れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

丘を登ってエントランスへ。
展覧会は、まず2階が第1会場、階段を降りて1階が第2会場になっています。

八代が、さまざまな権力の支配を経て
豊臣政権に取り込まれるまでの過程を見ることができます。

第一会場入ってすぐのところには「学習ワークシート」が置いてあります。
名前欄に「 学校 年 組」とありますが、
大人が楽しんでもいいそうですのでやってみました。
全問正解すると、こんなバッジがもらえます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八代城主バッジ。渋い。

またエントランスには、段ボール甲冑と八代市博スタッフ手作り陣羽織があり
着装して写真を撮ることができます。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな感じです。

陣羽織に隠れてしまいましたが
甲冑のモデルは都城島津邸所蔵の「鉄錆地南蛮胴具足」。
鯨の髭の脇立のついた兜が特徴的です。

陣羽織のモデルは大阪城天守閣所蔵の
「緋羅紗地木瓜紋付桐模様陣羽織」(だと思います)。
家紋部分はホックで付け外しができるようになっていて便利。

他にも陣羽織を着たくまもんとか、妙見祭のガメかぶり物とか
一緒に記念撮影できるあらゆるものが揃った八代市博エントランスなのでした。

 

館内のカフェ「花鳥風月」で一休みした後は
博物館のお向かいにある国指定名勝 松濱軒へ。

横断歩道を渡ろうとしたところ
西日を背負った秀吉さんが見送ってくれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに道の反対側では、週末に開催される
国指定重要無形民俗文化財・八代妙見祭の馬が歩いていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

街のあちこちに提灯も出ており
今週末の八代は熱くなりそうです。

 

そうこうするうちに、あっという間に到着。
なにしろ博物館の目の前ですので。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここにも妙見祭の提灯が。

松濱軒(しょうひんけん)は、元禄元年、八代城主3代松井直之が
生母の為に建てた御茶屋だそうです。
当時は辺りに松が茂り、八代海を見渡せる浜であったことから
松濱軒と名付けられたとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

敷地内には展示ゾーンもあり、素晴らしいお茶道具などを拝見することができました。

ここのお庭は大きな池の周囲を散策する池泉回遊式庭園。
大名家の庭に多い形式の庭です。
松井家は熊本藩主・細川家の家老ですが、3万石の八代城主であり、大名格なのです。

 

山を越え、橋を渡り、林をぬけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時折眺望が開けたり、池が垣間見えたり。
地泉回遊式庭園では、いろんな庭の表情を楽しめます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近なんだか蘇鉄が気になる史料室スタッフは
散策路の途中でかわいい蘇鉄を発見しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しい展覧会と素敵なお庭を堪能できた八代行きでした。

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この秋、九州で天下人の足跡をたどる

2013/10/2

この秋、ここ九州の一部で、豊臣秀吉絡みの展覧会が複数開催されます。

そこでそれらを回るおすすめルートを提案、紹介いたします。

なお福岡市より北からのお客様を想定したルートですので、あしからず。

 

福岡に着いたら、まずは天神から西鉄大牟田線に乗って
福岡県小郡市にある九州歴史資料館を目指しましょう。
ここで開催されているのは、特別展「戦国武将の誇りと祈り-九州の覇権のゆくえ-」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦国時代の九州」をテーマとしたこの展示では、
少弐氏・大内氏・毛利氏などが、九州の覇権を争っていた時代から
秀吉の九州平定までをたどります。

ここ九州歴史資料館の最寄り駅は「三国が丘」。
駅からは三沢遺跡遊歩道を歩いていきましょう。

この展示には立花家史料館から
立花宗茂像(後期のみ)、脇指 無銘 雷切丸(前期のみ)、剣 銘 長光(後期のみ)
軍神掛物(後期のみ)、金甲(全期)、大友文書、立花家文書
が出ています。

ちなみに10月20日までの前期期間には
福厳寺の戸次道雪像と立花宗茂像、それに天叟寺の高橋紹運像が並んでいます。
10月22日からの後期期間には
高橋紹運と、少し若くなった立花宗茂(立花家史料館蔵の方)の親子が並ぶ予定です。

さらに毎週土日と祝日には、館内で戸次道雪ぬりえも楽しめます。
イラストコンテストへの応募箱も置いていただきましたので、ぜひ自信作を応募してください。
ただし応募は小学生以下のお子様に限ります。

 

さて九州歴史資料館を出たら、再び三国が丘駅に戻り、下り電車に乗って柳川で降りましょう。
目的地はもちろん柳川藩主立花邸 御花

着いたらまずはホテルにチェックイン。
部屋でゆっくりしたいところですが、 明日の朝は早くに発たなければならないので
今日のうちに立花家史料館を見学しておきましょう。

11月10日までは 特集展示「柳川藩の能、立花家の能」を開催しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

豪華な能装束や、幽玄な能面を中心に紹介し
柳川藩主立花家と能との関わりを伝える内容の展示です。

他に常設のコーナーでは、立花宗茂の鉄皺革包月輪文最上胴具足を含む
歴代藩主の甲冑等も展示しています。

さて松濤園や西洋館、お役間などの見学を終えたら
おいしい夕食を食べて、明日に備えてゆっくり休みましょう。

なお宿泊プランによっては夕食会場として、
伯爵家族の居室であった御居間(料亭)を利用できる場合もございます。

 

さて2日目。
たっぷりの朝ご飯を食べ、早めにチェックアウト。熊本県八代市へ向かいます。
八代へは、西鉄柳川駅から大牟田で乗り換えて八代まで、という方法や
筑後船小屋から新八代まで九州新幹線という方法などがあります。

八代駅もしくは新八代駅から向かうのは八代市立博物館未来の森ミュージアム

ここで開催されているのが秋季特別展覧会「秀吉が八代にやって来た」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

九州平定にやってきた秀吉によって、八代が包摂されるまでの道のりをたどる展示です。

 

この展示には立花家史料館から
伊予札縫延栗色革包仏丸胴具足、金地三日月図軍扇、 日月梵字軍配、豊臣秀吉判物
が出ています。

ちなみに10月20日まで九州歴史資料館にいた福厳寺蔵の戸次道雪像と立花宗茂像は
こちらに移動して来ています。

 

さて再び八代駅もしくは新八代駅へ戻り、今度は佐賀県唐津市へ向かいましょう。
移動時間が少し長いですが、その間駅弁を食べるもよし、買った図録を眺めるもよし。

唐津駅からしばらくバスに揺られて、名護屋城博物館へ。

ここで開催されているのは企画展「秀吉の宇宙~黄金、そして 茶の湯」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
「黄金」と「茶の湯」、2つの視点を重ねることで見えてくる、天下人・秀吉像に触れる展示です。

この展示には立花家史料館からは何も出ていません。

 

これで秀吉の足跡をたどる旅はおしまい。
あとは各自お家へ帰りましょう。

 

と、これだけ紹介してきて言うのも何ですが
実はこのルートを回ることができるのは
会期の都合上10月25日から11月4日までと、ごく短い期間。
しかも11月1日~3日は柳川で白秋祭が行われるため
柳川藩主立花邸 御花のホテルは既に満室です。

ですが、3つの県にわたる4館を、この期間に回ると
戸次道雪の肖像画
高橋紹運の肖像画
立花宗茂の肖像画 2種
立花宗茂所用の具足 2種
重要文化財の刀剣と文書
などなど、立花家関係だけでも結構な数の作品を見ることができるので
そういう意味でもおすすめです。

 

おすすめではあるのですが、移動には時間とお金がかかります。
時間と気持ちと財布に余裕のある方、是非挑戦してみてください。

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