2012/4/20
船頭もできる学芸員を目指す同僚が、どんこ船を漕ぐ練習をするというので
それに乗って、柳川藩主立花邸 御花の周辺をゆらゆらしてきました。

東庭園にある船小屋から出発。
特等席でカメラを構えます。
見慣れた場所なのに、船の上からだと別の場所のように見えるので不思議です。

我が職場、史料館が見えてきました。
今この中では、国宝や重要文化財の刀剣などが展示中です。

船はのんびりと進みます。
どこかのお家の花がきれい。
残念ながら船を漕ぐ人は、花を楽しむ余裕はなさそうな様子でした。

松濤館を正面に見るここの場所では、藤の花が見事に咲いています。

右手は東庭園という位置までやってきました。
ここの藤は、来週くらいが見頃でしょうか。

張り出した木の下をくぐると、スタート地点の船小屋に着きます。
ときどき蛇行しながらゆっくり進んで、約45分の船旅でした。
そのうち、立花邸を船からご案内できるようになったら素敵ですね。
そうそう、いま東庭園には、かわいいピンクの藤が咲いています。

こちらも来週くらいが見頃かも。
タグ: 柳川の四季
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2012/4/5
柳川藩主立花邸御花の東庭園にある
黒椿が見頃を迎えました。

黒椿は、江戸時代から栽培されてきた「江戸椿」の古典品種です。
ここでも古くから栽培されています。

一般的な椿の色に比べて、深みのある色をしており
妖艶な雰囲気をもっています。
つぼみは花よりもさらに黒っぽい色をしているのですが
わかりますか。
花言葉は「気取らない優美さ」
気取ってはいないのでしょうけど、
ちょっと近づきがたいセクスィーなお姉様のような黒椿が
東庭園で優美にあなたをお待ちしてますことよ。
他にも、満開の桜も両手を広げてお出迎えしていたり

いらっしゃーい
藤棚にはかわいいつぼみが見られたりします。

もうちょっとで咲きます
寒くもなく、蚊もいない今が
東庭園のお散歩には、一番いい季節ですよ。
タグ: 柳川の四季, 立花氏庭園
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2012/2/29
4年に1度の2月29日である今日、堀開きがありました。
飲料水や農業用水を確保するため、柳川には無数の掘割が張り巡らされています。
掘割は普通の河川とは違って、流れが穏やかなため、水藻や塵が滞留してしまいがちです。
そのため年に一度堀割の水を落とし、川底の清掃と日光消毒を行うのです。
水落ちのときには、堀に流れこむ川の水門を閉じ、
下流側の井樋を開放して、堀の水を有明海に流します。
明治末期頃までは、水落を11月上旬、城内にある日吉神社の秋季祭礼の前に行い
水落期間中に捕獲した魚を料理して、親戚知人を招き、神社で酒宴を楽しむという
風習があったようです。
今年は2月20日の午後4時に水門が閉じられました。
そして今日あった堀開きでは、閉じていた水門を開放し、堀に水を流し込みます。
開放するのは、柳川古文書館近くの新町水門。

数枚の板で堰き止められています。

徐々に板がはずされていきます。

最後の板がはずされると、水がどーっと流れ込みました。

はずされた板たち。
川を堰き止めるという重責を無事完遂し、満足げなご様子。

桜が咲くのはもうしばらく先ですが、

堀開きを迎えた柳川は、もう春です。
タグ: 柳川の四季
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2012/2/3
節分の今日、柳川藩主立花邸 御花の松濤園には
朝から氷が張りました。

昨日の雪はもうすっかり溶けてしまいました。
が、池の水はかちんこちんに凍っています。
いつもは優雅に泳ぐ鴨も今朝は……

徒歩です。
行列して向かう先には、本日の朝食が待っております。

朝ご飯に向かって急ぐ腹ぺこ鴨さんたち。

いつもの朝とはちょっと違う松濤園でした。
タグ: 柳川の四季, 鴨と氷
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2012/2/2
今日の柳川は朝から雪です。
柳川藩主立花邸 御花も雪化粧。
滅多にないことですので、早速カメラを持って園内を回りました。
豪雪に悩む地方の方々にとっては
笑止な画像ばかりでしょうが
ちょっと雪が降ると、ひゃっほいとなってしまう九州人が撮ったものですので
どうぞ温かい気持ちでご覧ください。

まずは松濤園。
羽毛たっぷりの鴨は、寒さに負けず泳いでいました。

大広間から見た松濤園。
寒いのでガラス越しに。

西洋館の裏庭。
思わず足跡をつけたくなる雪の積もりっぷり。

お役間横の中庭。
こちらはまあまあの雪です。

まちぼうけの像が、寒そうにまちぼうけていました。
口のあたりの雪が、空也上人像の南無阿弥陀仏のようです。
ところで、雪が降ってひゃっほいとなったのは
昔の人も同じだったようで
立花家に残る古写真にも、雪の立花邸を写したものがあります。

西洋館の裏庭は、今日と同じようにソテツにも雪が積もったようです。

松濤園と大広間と御居間。
屋根まで真っ白です。
まだ小さい松に、時の流れを感じます。
予報によると、寒さは明日まで続くようです。
みなさまお風邪を召されまさぬよう、お気を付けあそばせ。
以上、雪の柳川よりお伝えいたしました。
タグ: 柳川の四季, 立花氏庭園
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2011/11/18
白秋祭とは、柳川出身の詩人 北原白秋の遺徳を偲び、
その命日である11月2日をはさんでの3日間(11月1日〜3日)に毎年開催される祭です。
この3日間には、提灯や行灯で飾られた約110数隻のどんこ舟が
夜の堀をパレードします。
ステージでは白秋の童謡や歌曲が演奏され、
市民が花火やかがり火で迎える中を、舟はゆっくりと進みます。
立花家17代当主や、東京大学史料編纂所の山本博文先生、
作家の葉室麟先生など、錚々たるメンバーを乗せた
柳川藩主立花邸 御花の舟は、11月2日に出ました。
立花宗茂マップや御花マップのイラストを描いてくださった
ティンドラ・ドロッペさんもお招きしてお楽しみいただいたのですが
そのドロッペさんが、このときの思い出をすばらしい絵巻物にして
持ってきてくださいました。

きれいなラッピング。
紐は和物かと思ったら、北欧で購入されたものらしいです。
和と北欧って、不思議とマッチングするんですよね。

原画は半紙23枚をつないだ絵巻なのですが、
こちらはA4に縮小してからつないだもの。
全長6.5メートルにもなる大作です。

内容はこんな感じです。
素敵な絵と文章で、白秋祭の楽しい様子がほんわかと伝わってきます。
ドロッペさんのブログでは全ての絵をご覧いただけます。
「パレードの舟に乗ってみたい」と思った方は
柳川市観光協会のサイトへ。
来年の乗船申し込みを既に受付中です。
ドロッペさんの白秋祭絵巻は、
何らかの形で柳川藩主立花邸 御花内に掲示して
みなさんにもご覧いただこうと現在画策中。
しばしお待ちを。
タグ: 宗鑑理事長, 山本博文氏, 柳川の四季, 葉室麟氏
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2011/7/25
7月24日に三池において御前山二山競演(三池の大蛇山)がありました。
大牟田市には柳川藩と三池藩の藩境が通っており
大字三池(本町)は柳川藩領、大字新町は三池藩領でした。
本町の山車は、その昔柳川藩主から贈られたと伝えられるものだと聞き
「それは見にいかねば!」と、馳せ参じた次第です。

山を待つ若人たち。地域に根付いた祭りなんだと感じます。
背中の祇園守りについつい親近感。

もうもうと煙を吐きながら、本町の大蛇山がやってきました。
こちらは雄だそうです。

続いて向かい側からやってきたのは新町の大蛇山。
こちらは雌です。
こうして、雄大蛇と雌大蛇の年に一度の逢瀬が始まります。
さてさて、柳川藩主から贈られた山車とはどんなものでしょう?

おお!祇園守発見!これは3〜5代藩主の祇園守っぽいかな。
では新町の山車はいかに?

こちらには三池藩の祇園守と杏葉がありました。
渋さの中に歴史を感じます。

翻って本町の山車を後ろから見るの図。
色とりどりで美しい装飾です。
ん?上と下で祇園守の種類が違うぞ?
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
真ん中の結び目があるかとか全体的なかたちとかの違いです。

そんな疑問はさておき、山車の中をのぞいてみると
大蛇の腹らしきものが見えました。
そうこうしているうちに祭りの進行し
本町・新町それぞれのこどもたちによる祇園楽の演奏の後
花火の競演が始まります。

わっしょい部長のホラ貝の音と共に花火がぱちぱち、煙がもうもう。
あたりは真っ白になりました。

そして、お待ちかねの「かませ」です。
無病息災を祈って、小さな子供達が大蛇の口の中にあーんとされます。
最近の子供は小さな頃から大蛇山を見慣れているので、意外と泣かないそうです。

そして祭りも終盤、雄大蛇と雌大蛇が尻尾を打ち合います。
「ほらほら交尾だよ」と保存会のおじさんがにやにやしながら教えてくださいました。
はい、知ってます。
二本の尻尾の下に見えるのは、これまでに誕生したお子様大蛇の内の一匹です。
さきほどの花火の間は走り回っていました。

尻尾の打ち合いが終わると、新町の大蛇は一気に方向転換をします。

そして、雌大蛇はまた煙を吐きながら新町に帰っていきました。
こうして一年に一度の逢瀬は幕を閉じましたとさ。
雄大蛇(右)が心なしか寂しそう。
二山競演の間、事故の無いようにと、常に山車の上で見守る男衆がいました。

みなさんに守られて、三池の大蛇山祭りはこれからも続いていきます。
貴重なものを間近で見せていただきました。
三池のみなさん、大牟田青年会議所のみなさん、ありがとうございました。
ところで、柳川藩から贈られた山車については
記録が残っていないため詳細がわかりません。
何かご存じの方いらっしゃいませんか。
☆おまけ☆
あちらとこちらの大蛇にかまれる専務


大蛇山は見慣れていませんが、泣きませんでした。
タグ: 家紋, 柳川の四季
Posted in 日々折々 | 三池の御前山二山競演に圧倒される はコメントを受け付けていません
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