『無双の花』を咲かせた朗読舞台
2017/5/18昨年の11月13日、あるイベントを開催しました。
それは
「立花宗茂と誾千代 -葉室麟『無双の花』朗読イベント-」
直木賞作家・葉室麟さんによって立花宗茂の後半生が描かれた小説『無双の花』の朗読。
葉室さんと『無双の花』担当編集の池田幹生さん(文藝春秋)
それに立花家17代当主・立花宗鑑の鼎談。
朗読出演者である熊本城おもてなし武将隊による演舞。
以上、3部で構成されたイベントでした。
この日のことは当館館長の書いた立花宗茂450ブログで様子がうかがえます。
あれから半年。
5月14日(日)。
「朗読舞台上映とその後の物語
葉室麟 小説『無双の花』朗読舞台-戦国最強の夫婦 立花宗茂と誾千代-」
を半年前と同じ会場で開催しました。
前回の朗読舞台の映像を上映、さらに物語のその後を朗読でお楽しみいただくという内容です。
準備段階のあの日々を思い起こすと、遠い目になってしまいそうなので
すべてすっ飛ばして前日の準備の話から。
会場は柳川総合保健福祉センター「水の郷」水の郷ホール。
立花氏庭園から、すぐ近くの場所にあります。
必要なものを運び込み、映像のチェック。
館長室の壁に投影したときはあんなに小さかったのに、こんなに大きくなって。
大きなスクリーンでみなさんにお見せできることに感慨ひとしお。
当日は朝から、スタッフ総出で準備作業です。
ロビーには、前回作製した大型バナーが再び登場。
さらに今回の出演者のバナーも並んでお客様をお出迎え。
その間、舞台ではリハーサルが行われていました。
主催者の当初の予想を大きく上回る数のお客様がお越し下さり
会場は満員になりました。
当館館長と柳川市長の挨拶の後
昨年の朗読イベント第1部の上映のはじまりはじまり。
会場はシーンと静まりかえり、みなさん映像に見入っているご様子。
一方その頃、控室では出演者の着付けとヘアメイクが行われていました。
前回の凛々しい甲冑姿とは打って変わって、艶やかな打掛姿の誾千代が完成。
「誾千代」の朗読者は橋本あかねさんです。
艶やかな衣装は初めての橋本さん。
控室前の廊下で歩く練習をします。
ちなみに、髪の後ろ側はこうなっていました。
上映もいよいよ終盤に差し掛かった頃、出演者が舞台袖に控えます。
この日下ろしたての夏衣装を身にまとって気合い十分な
細川忠興さん(熊本城おもてなし武将隊)の背中。
その後の物語の朗読は
誾千代との永別、雪下との別れ、柳川城への再封の3場。
前回の映像を編集するとき気付いたことなのですが
「語り」の島津義弘さん(熊本城おもてなし武将隊)のアップがない。
一番口を動かしているにも関わらず、映像が少なくて申し訳なかったです。
そんなことを思い出しながら今回の映像を確認してみたところ
ちゃんと島津さんのワンショットが撮影されていました!
ありがとう、柳川フィルムコミッション!(撮影をお願いしていました)
奥州南郷(現在の福島県棚倉町)が物語の舞台となる場面では
棚倉町からご提供いただいた美しい風景写真を、背景に映しました。
宗茂たちも目にしたであろう、山々に囲まれた景色が
美しい物語にさらに花を添えてくれました。
棚倉町からは、パンフレットやカードも届きました。
宗茂ゆかりの地めぐりでは、ぜひ棚倉も訪ねましょう。
誾千代の侍女「かの」と宗茂の3番目の正室「菊子」の部分の朗読は
柳川市内の高校の放送部で活躍中の、吉富千紘さんにお願いしました。
高校生とは思えないほどの堂々たる朗読に拍手が送られます。
休憩を挟んで、前回の第2部(葉室さんと池田さんと立花家当主の鼎談)の上映。
これは、全30分程度の内容を20分に編集したものをご覧いただきました。
最後は熊本城おもてなし武将隊の演舞。
マイクや音響のトラブルはあったものの
そこは臨機応変な対応に定評のある武将隊。
会場には笑顔があふれました。
そして最後はみんな揃ってエイエイオーで締めました。
前回(11月)と今回(5月)の朗読は
YouTubeの立花家史料館公式チャンネルで
期間限定公開します。
第1弾の公開は5月20日。
以後1場ずつ、毎週土曜更新予定です。
どうぞお楽しみに。