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今日の宗茂くん 平成二十七年五月三十日条

2015/5/30

20150530

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蘇鉄の散髪

2015/5/13

今日は朝から、柳川藩主立花邸御花の施設管理・志岐さんが
蘇鉄の葉を刈り込んでいました。

 

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この蘇鉄は、西洋館や大広間の完成と同時期の
明治43年頃に植えられたものです。

立花氏庭園の蘇鉄は毎年5月頃に葉が刈られ、丸坊主になります。
理由を聞いたところ
志岐さん曰く「暑かけんが、涼しくするため」。

つまり古い葉が残った状態で新しい葉が出てくると
葉が多くなり過ぎ、見た目も悪いから、ということでした。

 

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お昼前には、刈り込みが進んで
だいぶすっきりしていました。
いまは丸坊主ですが
すぐに新しい葉がわっさわっさと生えてきますので、ご心配なく。

 

ちなみに、蘇鉄の散髪は昔から行われていたようです。

 

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大正~昭和初期の写真。
正面より少し右に、刈った葉を束ねている人が見えますので
すっきり丸坊主になったばかりの蘇鉄を写したものでしょう。
(ちなみに蘇鉄の前には仔犬が座っています)

 
立花邸の蘇鉄は、100年前から今日まで変わらず
こざっぱりした姿でみなさんをお迎えしています。

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再び出会った宗茂と誾千代(甲冑体験プログラム)

2015/5/8

慶長5年の関ヶ原合戦で西軍に加担したために、領地を追われた立花宗茂。
肥後・高瀬で浪々の日々を過ごしていた宗茂は、大名復帰の希望をもって京に上りました。
慶長6年7月のことです。
これが宗茂と正室・誾千代の最後の別れとなりました。

その翌年、誾千代は肥後の地で生涯を閉じたのです。
20年後に柳川の地に大名として復活した宗茂の姿を見ることはできませんでした。

 

それから414年。
あのとき別れた宗茂と誾千代が、「甲冑」となって再び出会います。

それが5月6日に開催したイベント。

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「戦国時代立花家甲冑体験プログラム
-414年を経て、今再び出会う宗茂と誾千代-」

立花家史料館では、できる限り素材や技法を
オリジナルの甲冑に近づけたレプリカを製作しています。
立花宗茂のレプリカ甲冑に続いて
このたび、誾千代の着用という空想の甲冑を製作しました。

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モデルとなったのは、大友宗麟の
「白檀塗浅葱糸威腹巻」。
(九州国立博物館「戦国大名」展に展示されています)

この誾千代モデル甲冑のお披露目として開催したのが、本イベントです。

 

会場は柳川藩主立花邸御花 松濤館2階 元禄の間。

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会場への道の途中、階段下では
普段は史料館入り口にいる、宗茂・誾千代パネルがお出迎え。

 

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階段を上がると、史料館公式グッズの特別販売コーナー。

 

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宗茂所用の「金地三日月図軍扇」をモデルにした軍扇と

 

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宗茂・誾千代クリアファイル。
どちらも九州国立博物館「戦国大名」展グッズコーナーでも買えますが
この日は特別価格でご提供。

隣には柳川藩主立花邸御花の出張売店。

 

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宗茂関連グッズが大集合。
この他に絵はがきや金甲ストラップなどもありました。

舞台裏には、誾千代モデル甲冑がスタンバイ。

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静かに出番を待ちます。

さらに4階控え室では

 

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宗茂のレプリカ甲冑もスタンバイOK。

 

12時50分開場。
朝早くから整理券のために並んでくださったみなさまが
会場に着席されました。

各所準備が調い、13時、いよいよイベントスタートです。

 

開会に先立ち、公益財団法人立花財団理事長・立花宗鑑のごあいさつ。
その後すぐに会場が暗くなり
みなさん待ちに待った「熊本城おもてなし武将隊」の登場です。

 

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まず当館作成の武将隊PV風映像(1分弱)を放映。
出陣武将である立花宗茂さん、黒田官兵衛さん、細川忠興さんをご紹介しました。

 

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演目は、この日のために用意された特別プログラム。
宗茂さんメインの「梅鶯東風」。
しんみりする場面あり、

 

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激しい殺陣あり。

宗茂と誾千代や家臣ら、そして武将達の絆を感じさせるお話しでした。

 

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その後、熊本城ではおなじみの「虎念天通」と「虎嘯風生」。

 

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「虎嘯風生」では会場内に手拍子が響きました。

 
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宗茂さんの音頭で「エイエイオー」を三唱して、演舞は終了。

 

武将さん達が退場し、しばしの休憩をはさんで
西岡文夫さんによるレクチャー開始です。

 

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演目は「当世具足の特徴―着装用レプリカ甲冑製作を通して」。
西岡甲房代表の西岡文夫さんは、日本を代表する甲冑師で
宗茂レプリカ甲冑と、誾千代モデル甲冑の製作をされました。
当館所蔵の立花宗茂所用具足の修復もしてくださっています。

 

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戦い方の変遷に伴って変化していく甲冑の歴史や
どういう風に甲冑を作っているのか
また、レプリカの製作過程や特徴などを
わかりやすくお話しいただきました。

長年甲冑に携わっている西岡さんならではのお話が
次から次へと泉のように湧き出てきます。

 

諸事情により少し時間がかかってしまいましたが
満を持して、宗茂レプリカ着装の立花宗茂さん(熊城隊)登場。

 

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凛々しいお姿に会場が沸き立ちます。

 

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実際の宗茂所用具足との違いなどを解説。

続いて誾千代モデル甲冑を着て登場したのは

 

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黒田官兵衛さん(熊城隊)。
思いがけない登場に、宗茂さんのとき以上に沸き立ちました。

そしてこのときこそ
宗茂と誾千代(?)が414年を経て出会った瞬間だったのでした。

 

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誾千代モデル甲冑についても
実際に着装したものを見ながら解説。
威糸についてや、腹巻についてなど。

 

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西岡さんのレクチャー前半の間
4階控え室では、宗茂さんと官兵衛さんに甲冑を着せていました。
そのときの話。

烏帽子の関係で、結んでいた髪をおろすことにした官兵衛さん。
胴を着ける前の姿が、なんだか「安倍晴明」っぽいと周囲から言われていました。
軍師から陰陽師へ。

 

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宗茂さんは、当世では着け慣れていない兜をかぶっているので
頭上の感覚がわからず
ドアを通るときなど、不思議な体勢(中腰的な)で歩いていました。

甲冑を着けて歩くとき、
一般の人は、頭上はもちろんですが、
刀の先もいろんなところにガチガチ当ててしまいがちです。
しかし普段から帯刀されている宗茂さんは、そこは全く心配いりませんでした。
さすがです。

 

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なお、控え室での宗茂さんは
汗拭き用に「立花宗茂マフラータオル」を使っていたことを
ここに謹んでご報告いたします。

 

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この2領は、柳川藩主立花邸御花でのブライダルでもご利用になれます。
新郎新婦でどうぞ。

 

官兵衛さんが「今だけ誾千代」となって結婚式風のポーズをとったり
背中の様子を見せたりしながら
写真撮影タイム。

 

これにて特別レクチャーも終了です。

 

レプリカ着装の宗茂さんは、このまま親衛隊との記念撮影。

 

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(ブログ掲載を了承された方のみ写っている画像を掲載しています)
みなさんがかぶっている金の兜は
九州国立博物館特別展「戦国大名」の
ワークショップ「手作り兜を作ろう!」で作った黄金の兜。
モデルになっているのは
もちろん当館所蔵の「金箔押桃形兜」です。

これをかぶって入場した方には
史料館オリジナルグッズと
ミュージアムスタッフ手作りの裾黒の後立

 

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こちらをプレゼントしました。

ちなみに金甲は家臣の兜ですが、殿もかぶってみちゃいました。

 

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ここでイベントはいったん中締め。
このあと元禄の間会場では
抽選に当たった方の誾千代モデル甲冑着装体験。

立花家史料館では「特別ギャラリートーク・うぃず忠興」。
展示担当学芸員と、細川忠興さんとの、トークを交えた特別ギャラリートーク。

 

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甲冑着装を担当しており、ギャラリートークを見ていないので
ここでは着装体験の様子をご紹介します。

ただ噂によると、ギャラリートークは、漫談のようで、爆笑の連続だったとか。
きっと面白いことになるだろうと、内々では言っていたのですが、やはり。

熊本城おもてなし武将隊事務局の撮影されたものが、後日送られてくるということですので
そのときを楽しみにしていようと思います。

 

さて、着装体験会場。

 

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今回は2名の女性が着装を体験しました。
準備を待つ間、いつもの甲冑に着替えた官兵衛さん、
いまだレプリカ甲冑姿の宗茂さん、そして当館館長のトーク。

甲冑に関するお話しが繰り広げられました。

 

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知識の豊富な軍師は、質問が的確なので
ゆるいながらも、ためになるトークタイムでした。

宗茂さんは着装体験者と並んで記念撮影。

 

以上ですべてのプログラムが無事に終了。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

 

【その後の熊本城おもてなし武将隊】

全体を通して、いろんなことにご協力くださった武将さんたちとスタッフのみなさんに
館長から宗茂兜ケーキのプレゼント。

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パティシエと共に。
官兵衛さんの手にはなぜか「へしきり長谷部バームクーヘン」(某学芸員所用)

 

控室を訪れた当財団理事長と宗茂さんご対面。

 

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立花宗茂(2代)と立花宗鑑(17代)の名刺交換。

 

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立花宗茂(2代)と立花宗鑑(17代)のツーショット。

 

このあと史料館へご案内。

 

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移動途中にパネルを囲んでみました。

 

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現在展示中の「金地三日月図軍扇」と。
宗茂さんの手にある軍扇は
販売している軍扇とは違う、本物により近づけた特別製です。
イベントでもこれを使っていただきました。

 

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ほら甲冑も展示品とおそろい。

 

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すぐカメラ目線をする忠興さん。
お弁当では玉子焼きは欠かせないと力説していました。
玉(ガラシャ)さんloveが止まらないご様子。

玉さんの次に大好きな「うむすび」の販売が再開したら、即お知らせします。

 

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みなさま、遅くまでありがとうございました。
またいつでも遊びにお越し下さい。

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