料亭ランチで贅沢気分
2012/8/10柳川藩主立花邸 御花の料亭は、当時伯爵や奥様の居室であったお部屋を
そのまま利用しています。
その料亭で、この夏楽しめるお食事がこちら。
「贅沢ランチ 〜旬彩御膳〜」です。
調理場と料亭の若者2人がメニューを考えた、夏にぴったりのヘルシーランチ。
それをなんと2,500円(お部屋代・サービス料込)で味わうことができるのです。
今日は史料室スタッフ+博物館実習生で、贅沢ランチしてきました。
メニューを考えたスタッフの1人、料亭のゆかさんから聞いた裏話を交えつつ
「贅沢ランチ 〜旬彩御膳〜」の全メニューを紹介いたします。
さて本日のお部屋はこちら。
新鈴の間。
ここは15代鑑徳の居室だった部屋です。
普段は室料が3,500円かかるお部屋ですので
食事代に室料が含まれていることを考えると、なんだかすでに得した気分。
いい機会なので、室長が実習生に和室での基本的な作法を指導。
実は史料室スタッフも以前、小笠原流のお稽古を受けたのですが
すでに座布団への座り方は、忘れてしまっていました。何事も復習が大事。
とりあえず自己流で座布団に座ると、早速一品目。
季節の和え物。
今日は「焼き茄子敷湯葉とろろ」(日によって違うそうです)
湯葉の混ざったとろろもおいしいのですが、茄子の味も絶品。
そして次に造里。
涼しげな器に盛られた本日のお魚は、タイにカンパチにイサキ。
くるんとしたニンジンや大根までおいしくいただきました。
さて次は「かぼちゃのすり流し」
半透明な器から何かカラフルなものが透けて見えています。
わくわくしながら蓋を取ると
カラフル!
夏野菜がたっぷり。
ちょっと変わったすり流しを作ろうと思い
夏野菜であるカボチャ、と決めたそうです。
これは「納得の味です」と力強く言われました。
味はもちろん彩りも綺麗で、白い器によく映えます。
温かいものが出てきました。
オープン・ザ・蓋。
一瞬、蕎麦?と思いますが、これは「あかもくうどん」という
海藻を練り込んだうどんで、宮城県の特産品だそうです。
一口食べようと器に顔を近づけると、おつゆのいい香り。
冷たい食事の間に温かいものを挟むと、なんだかほっとします。
こちらは「あっさり塩角煮」
夏野菜の向こうに、角煮が見え隠れしています。
夏バテの予防になる豚肉。
でも暑いときにこってり角煮はちょっとイヤかも。
よし、塩でさっぱり豚角煮だ!
という経緯で生まれた「あっさり塩角煮」。
すこしとろみのあるつゆ(あん?)をからめると、また旨し。
思いがけずトマトは温かです。
さあ、いよいよご飯ですよ。
丼と薬味とたくさんの漬け物。
薬味は、ミョウガにワサビに梅肉。
これは何のお供なのかというと
「冷やし茶漬け」です。
薬味をたっぷり乗せ、ほうじ茶と鰹出汁をブレンドした特製出汁(冷)をかけていただきます。
普通は温かいお茶漬けだけど、夏は冷たくして出そう、という発想で生まれたこの一品。
夏バテ防止のために、近年お高めの鰻を頑張って入れました。
そして、いよいよデザートです。
「米粉のアイスもなか」
アイス最中にして食すもよし
最中をパリッと割って、アイスを乗せて食すもよし。
最中は、ちょうどよいサイズを求めていくつか取り寄せ、
検討の結果、このサイズに決定したとのこと。
アイスがちょうど収まるナイスサイズです。
米粉アイスはさっぱりしているので、食後にぴったり。
米って素晴らしい。
以上が、「贅沢ランチ 〜旬彩御膳〜」の全貌です。
メニューを決めるときは、
夏にはどういったものを食べたいか
お客様目線で考えたそうです。
こういう材料を使って、こういう風にしたいというイメージが
考案者二人の間で一致していたため、メニューはすぐに決定したとのこと。
ちなみに味付けや器のセレクトは、調理場の原氏が担当。
センスが光ります。
静かな部屋。
冷たさと温かさの両方を味わえる、彩り豊かな食事。
器に顔を近づけると漂う、まろやかな出汁の香り。
やわらかいもの、ぱりっとしたもの。
そして、ふと目を向けると障子の向こうに広がる素晴らしい景色。
五感を贅沢に刺激するこちらのランチは、8月31日までの期間限定。
平日のお昼(11時から15時)のみで、予約が必要です。
御花に泊まる
2012/8/6柳川藩主立花邸 御花では8月4日、5日と、
毎年恒例の「七福神夏祭り」が開催されました。
立花宗茂ゆかりと伝わる七福神が、立花家に伝わっており
それが七福神夏祭りの名前の由来であるとかないとか。
何はともあれ、今年もたくさんのお客様にお越しいただき、
楽しいお祭りになりました。
さて、楽しんだ後には片付けをしなければなりません。
そして片付けをすると、夜遅くなってしまいます。
帰るのがちょっと大変。
そういうわけで、祭り2日目の夜は立花邸御花内のホテル松濤館に泊まることにしました。
滅多にないことなので、この機会に室内の様子をリポートしてみたいと思います。
御花にお泊まりになる際の参考にしていただけましたら幸いです。
なお前半部分の画像が暗いのは、部屋を使う前に撮ってしまおうと
夜中に撮影したためですのでご了承ください。
泊まった部屋は2階の洋室(ツイン)。
お部屋のテーブルには、ウエルカム「越山餅」とおしぼり。
越山餅は、柳川名物のお菓子です。
売店でも販売しておりますので、お土産にどうぞ。
越山餅にはお茶が合います。
熱いお茶でほっと一息。
お茶の横にふと目を移すと、あらきれいなお花が。
心和みます。
ベッドの上には、浴衣類。
あると便利な巾着袋と足袋靴下もご用意。
撮影のために出しましたが、足袋靴下は袋に入っていて新品です。
浴衣とは違い、お持ち帰りいただけるものです。
では洗面所をのぞいてみましょう。
明るく清潔なバス・トイレ。
トイレは洗浄機能付き。
ドライヤーもあります。
アメニティはこちら
歯ブラシはもちろん、綿棒やヘアゴムも。
シャンプーは、「芯まで届く、うるおいで はずむ、まとまる、艶髪へ」でおなじみの赤のTSUBAKI。
石けんは御花のロゴ入り。
タオルにも「Ohana」と素敵に刺繍されてます。
お風呂は長い足も伸ばせる悠々サイズ。
祭りの疲れも癒やされます。
明日も朝から仕事ですが
枕元には賑やかに起こしてくれそうな目覚まし時計と
蚊の多い柳川には欠かせない蚊取り器があるので安心。
SonyのBRAVIAでオリンピックを見ながら、いつの間にか寝ていました。
柳川の夜は静かです。
ゆっくり休むことができます。
ゆっくり休みすぎて、うっかり寝坊してしまいます。
せっかくの目覚まし時計をONにしていませんでした。
さて実は松濤館の朝食は超豪華です。
残念ながら今回は素泊まりでしたので、画像がありません。
御花マップにティンドラ・ドロッペさんが描かれた朝食の絵がありますので
そちらをご覧いただきます。どうぞ。
いかがですか、おいしそうですよね。
ちなみに私の朝食は、前日に夏祭りでゲットしたおはぎでした。
明るくなったので外の様子がわかるようになりました。
ベランダにはテーブルと椅子があります。
風を感じながら風呂上がりの一杯を楽しむもよし、
緑いっぱいのお庭をスケッチするもよし。
よく見てみると、ベランダの柵はお花みたいでした。
さて外の景色はどうでしょう。
前の晩の東庭園はこんな感じでしたが
すっかり片付いています。
右手には松濤園。
観光コースとは違った角度で見ることができます。
ところでお部屋には御花に関係のある3冊の本が備えてあります。
左から
立花文子自伝『なんとかなるわよ』
立花和雄自伝『柳川の殿さんとよばれて』
北原白秋『思ひ出』
立花文子は、15代当主・立花鑑徳の娘で16代当主夫人。
立花和雄は、元帥島村速雄の息子で16代当主。
この二人が戦後、御花を料亭・旅館としてスタートさせ、現在の御花の基礎をつくりました。
そして立花和雄は、柳川が生んだ詩人北原白秋をこよなく愛し
この『思ひ出』を完全復刻しました。
戦後の御花の歴史に触れることのできる3冊です。
読書のお供には、冷蔵庫の中の飲み物(有料)をどうぞ。
立花伯爵家農場橘香園で作られた、世界に誇るみかんジュース「蜜柑搾り」や
その「蜜柑搾り」をつかったシュワシュワの「西洋炭酸水」がおすすめです。
ただし時期によっては置いてない場合もございます。
御花のチェックアウトは11時。
朝もゆっくりすごせます。
お帰りの前に、ぜひこちらをご記入ください。
アンケートにお答えいただいたお客さまの中から、抽選で毎月2名様に御宿泊優待券をプレゼント。
また右の「思い出」ノートには、旅の思い出や御花の感想などをご自由にお書きください。
そろそろ出勤の時間ですので、リポートもここまで。
松濤館から立花家史料館まで徒歩1分弱。
今日も一日頑張ります!と思っている間もなく着いてしまいました。
たまにはこんなのもいいですね。
柳川藩主立花邸 御花・松濤館について、
料金やお得なプランなど、詳しくはこちらをご覧下さい。
さてみなさん、次の旅行先はもうお決まりですか。
柳川の国指定名勝「立花氏庭園」の中にあるホテル松濤館で
のんびりと静かな夜を過ごすというのは、いかがでしょう。
ご予約の際には是非「ブログを見て」とお伝えください。
何も特典はございませんが、ブログの中の人が喜びます。