2008/12/28
あっという間にクリスマスが過ぎ去って、もう今年もわずか…。大河ドラマも総集編が流れる頃となってしまいました。
展示総数200件のすべてをチェックし、無事に送り出し、(この作業も何日も深夜にわたって続きました)、図録や展示パネル、展示キャプションの校正、も進めながら一方では、刀剣や火縄銃を移動するにあたって、登録証のチェック、ポスターチラシ、開会式の御案内状の送付など、水面下での作業は嵐が吹き荒れるような毎日です。ひとつの展覧会が開催されるまでには、作品の修復をした人、写真を撮影した人、移動にあたって養生と梱包、搬出をしたスタッフ、図録の執筆者、デザイナー、翻訳家、印刷業者、会場設営に関わる人、広報担当者、など多くの人たちの力が必要であることは言うまでもありませんね。そして、それら大勢の各専門家たちのディレクターとなって動いているのが県立美術館の担当学芸員です。
ここに、一冊の古い記念アルバムがあります。
「九州大名家展」と題されたこの写真貼は、昭和34年に福岡岩田屋で開催された大名道具の展覧会の記録です。そこには、黒田家や細川家と並んで柳川藩立花家の大名道具と大勢の観客の熱気が写し出されています。それからちょうど50年を経て福岡での本格的公開となるわけです。そのときに展覧会に出かけられた人がまた県美で展覧してしただければこの上ない喜びです。
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2008/12/22
17日〜19日の3日間で御花史料館の展示替えを行いました。
今回の企画展では、ぴっかぴかの婚礼調度や、こんなにたくさん見たことないよ!という数のお雛様が皆様のお越しをお待ちしています。
まるで一足早く春が来たような華やかさです。
ひな人形
なんとなく武のイメージの強い(おそらくはあのゲームの影響で)立花家ですが、こんな側面もあるのね、と感じていただけることでしょう。
表の華やかさの裏には苦労がつきもの。
狭い展示ケースの中での作業は、春を通り越して夏が来たような暑さが伴います。また、小さくて数が多い雛調度を開包して並べるのにはかなり神経をつかいます。それにお雛様は古いものばかりなので、冠がうまく乗らなかったり、据わりが悪かったり(期間中に大きな地震がきませんように)。それでも、きちんと並べられたお雛様や調度を見ていると、自分のものでもないのに、なんだか誇らしく、嬉しい気分になるのはナゼでしょう。
というわけで、
亭主(武具甲冑)の留守に羽を伸ばしている奥さん(雛調度)…もとい、殿方が出陣(県立美術館に)したあとのお家(御花史料館)を守る奥方の華麗なる美の競演を是非ご覧ください。久しぶりの力仕事で湿布だらけの我が足腰も、皆様の「まぁ、きれい!」という言葉で報われることでしょう。
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