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黄金週間に黄金の兜を作ってかぶろう

2015/4/7

4月21日から九州国立博物館で始まる
開館10周年記念特別展「戦国大名-九州の群雄とアジアの波涛」

思いがけず立花家がフィーチャーされているこちらの展覧会では
5月5日のこどもの日に、「手作り兜を作ろう!」というワークショップが開催されます。

「戦国大名」展に登場する黄金の兜を紙で作り
中学生以下の方は兜をかぶって「戦国大名」展に入場すると
うれしい特典がある!という企画です。

 

ここでいう「黄金の兜」とは、これのこと。

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「金箔押桃形兜(きんぱくおしももなりかぶと)」。
すなわち金箔を押した、桃の形の兜。

立花家で「金甲(きんこう)」と言われてきた「金箔押桃形兜」は
戦場で立花宗茂の親衛隊が一隊全員揃って着用していたものと思われます。

 

さて本日、ワークショップで作る「手作り兜」の型紙の見本が
九州国立博物館から届きました。
では早速、レッツ手作り兜。
どんなものができるかな。

 

切り取りはスムーズでしたが、のり付けに少し手間取りました。
完成までにかかった時間は約一時間程度。

 

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手作り金甲の出来上がり。
実際はもっと金色っぽくなるそうです。

横からも見てみましょう。

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むむ、この形、なんだか九州国立博物館の建物の形に似ているような。
このことから私達は、この兜を「金箔押九博形兜」と名付けました。

 

ワークショップは、こどもの日特別企画ですが、年齢制限はないようです。
型紙は大人用子供用、どちらでも作ることができます。
今回は大人用で作ってみました。

 

太宰府で「手作り兜」を作ったら、翌日、つまり5月6日、今度は柳川にかぶって来て下さい。
その日はこんなイベントがあります。

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「戦国時代立花家甲冑体験プログラム-414年を経て、今再び出会う宗茂と誾千代-」

立花家史料館では、初代柳川藩主立花宗茂の正室・誾千代着用
という想定の具足を製作しました。

そのお披露目として開催するのがこちらのイベントです。

 

このイベントに九州国立博物館で作った手作り兜をかぶって入場した方には
素敵なプレゼントを差し上げます。

さらにイベントの最後に、
立花宗茂のレプリカ甲冑を着装した「熊本城おもてなし武将隊」の立花宗茂さんを
手作り兜をかぶったみなさんで囲んでの記念撮影も行います。

 

 

作って楽しい、かぶってうれしい、手作り兜。
ワークショップについてのお問い合わせは九州国立博物館へお願いします。

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「柳川立花家と島津家」展顛末記 〜その3 史料返却(本宅画像付)〜

2011/12/23

おかげさまで、都城島津伝承館における企画展「柳川立花家と島津家」も
12月4日をもちまして無事に終了いたしました。
ご来館くださいましたみなさま、ありがとうございました。

ここでひとつおわびせねばなりませぬ。
その2の次回予告では「〜その3 本宅見学〜」としておりましたが、
更新の機会がないままに会期も終了し、史料も戻ってきました。
そこで、都城島津邸の本宅につきましては、
画像を並べていきますので
それでなんとなくご容赦ください。

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少しでも本宅の魅力が伝わったでしょうか。

さて、会期終了から1週間ちょっとたった12月15日のこと、
貸し出していた史料が返ってきました。

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搬出のときと同じように、きれいに梱包されています。
おかえり、君たち。

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史料を丹念に見て、キズやホツレなどが無いかチェックします。
もし何かが見つかったときは、
貸出のときに記入したチェックシートや、撮った画像を調べて
それが貸出以前からあったものなのか
それとも貸出後に新たに生じたものなのかを判断します。
そのため、貸出時のチェック作業はとても大切なことなのです。

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チェックが終わった史料は、
保管するために、再びきちんと包みます。
最後に収蔵庫のしかるべきところに収めて
すべて終了です。
おつかれさまでした。

ところでここ最近、近隣の館の学芸員に会う度に
「戦国鍋TV」を布教する日々なのですが、
都城島津邸の学芸員さんからは逆に
「これ面白いんですよ」というのを教えてもらいました。

鹿児島のローカルヒーロー「薩摩剣士隼人」です。
秋田の超神ネイガーや、沖縄の琉神マブヤーみたいな感じのヒーローです。
考証などはきちんとされているようで、しっかりとした作りなのですが
全体的にゆるい雰囲気が漂っています。
仮面の口のところをぱかっと開けて
食べたり飲んだりするところが素敵です。
公式サイトでは、これまでの回がネット配信されていますので
ぜひ一度ご覧下さい。

とまあ、そんなこんなで無事に史料も戻ってきましたので
今回で「柳川立花家と島津家」展顛末記もおしまい。
お粗末様でした。

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「柳川立花家と島津家」展顛末記 〜その2 展示替えと開会式〜

2011/10/28

間に行事を挟んでしまったため、その2の更新が遅くなりました。
あの日の出来事が忘却の彼方へ消える前に、記しておかなければなりませぬ。

さて、展示替えのため、立花家史料館の学芸員2名が都城へ旅立ったのは、
10月5日のことでした。
出発前に施設管理の志岐さんからもらったオニビシ(茹でてある)を、
新幹線内でもくもくと食べつつ(栗みたいでおいしかった)、
在来線を乗り継いで、昼頃に西都城駅へ到着。
車でちょっと行くと、都城島津邸です。

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どどーんと立派な門を入って右が伝承館、左が本宅です。
今回の展示は伝承館で開催されています。
館長さんやスタッフのみなさんにご挨拶を済ませ、いざ展示作業開始。

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一週間のご無沙汰の史料たちです。
これらを、これから開封して展示していきます。

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展示室は、10月2日まで行われていた「都城の『おとのさま』」が
片付けられて、すっきりした状態です。

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展示ケースを奥から順にうめていきます。
これは点数の多い婚礼調度。
梱包の際チェックシートに記入した、取り扱い上の注意を確認しながら
ひとつづつ丁寧に開封します。
今回も日通さんが大活躍。

私たちには普段から見慣れた婚礼調度ですが、
包みが解かれる度に「わ〜」とか「お〜」とか
声をあげる日通の方がいらして(梱包作業にはいらっしゃらなかった)
作品のすばらしさに改めて気付かされました。
新鮮な気持ちは大切です。

さて、展示作業は進んでいきます。

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宗茂の兜に後立をつけるの巻。
ピッとさして、横棒でとめて固定します。

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完成したら、4人がかりで展示ケースをそーっと回転させ
定位置に置きます。

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最終的にはこんな感じです。
こちらの具足は、展示室の一番最初でお待ちしております。

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こちらは、展示されるのを整列して待つ有職雛さんたち。
古いものですので、髪の毛や首が取れやすく、要注意です。

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最初は、壁付のケースに入れる予定でしたが、諸事情により、のぞきケースに収まりました。
繊細な人たちですので、ケースに衝撃を与えないように気をつけてご覧ください。

展示作業中、地元の高校生が見学にきていました。

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何の授業だったのでしょう。
「立花家」という名前だけでも覚えて帰ってもらえれば、幸いです。

「注文したパネルがなかなか届かない」とか、ちょっとしたあれこれはありましたが、
あまり焦るようなこともなく、史料室長も到着した展示作業最終日の夕方には、すべて終了。

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ライティングも格好良くきまりました。
雷切丸もいつもよりぴかぴかしてるみたい。
所用者である戸次道雪の肖像(福厳寺蔵)と並んで展示されています。

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外には看板が出て、あとは開会を待つばかりとなりました。

そして10月7日の夕刻、いよいよ開会式です。

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立派なゲートがつきました。
テープの向こうにちらりと宗茂の具足が見えてます。

開会式は、伝承館2階の交流室で行われました。
参加したのは、市の関係者やボランティアガイドのみなさん、新聞記者が少し。
司会は館長さん御自らされました。

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長峯都城市長の式辞。市長、お若いですね。

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テープカットは市長・市教育長・都城島津家当主代理の方・立花家史料館史料室長の4人。
このあと内覧会があったのですが、
当館室長が、都城のボランティアガイドのみなさんから質問攻めにあっていたことを
ここに記しておきます(ガイドのみなさんは本当に勉強熱心です)。

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なお、ロビーでは柳川藩主立花邸御花オリジナルグッズも販売しております。
(大事な写真がぼけぼけになってしまいました。売店のみなさんごめんなさい。)
これから寒い季節になりますが、お風呂上がりの「西洋炭酸水」はお勧めです。
ベイクドドーナツと一緒にどうぞ。

こうして、無事に幕を開けた「柳川立花家と島津家」展。
12月4日(日)まで好評開催中です。

さらに11月3日には、東京大学史料編纂所の山本博文氏をお迎えして
記念講演会も開催されます。
詳しくは、都城島津のサイトをご覧あれ。

【次回予告】
展示作業の休み時間に
都城島津邸本宅をちょっとだけ見学。
かわいらしい欄間に喜んだり、「昭和天皇御宿泊の部屋」をしげしげと見たり
しっかり満喫しました。

次回「柳川立花家と島津家」展顛末記 〜その3 本宅見学〜
お楽しみに。

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「柳川立花家と島津家」展顛末記 〜その1 史料搬出〜

2011/10/14

twitterでもときどき触れましたが、
10月8日より都城島津伝承館にて「柳川立花家と島津家」展を開催中です。
今回より数回に分けて、この企画展の準備風景をお送りします。
まずは9月27日〜28日に行われた搬出作業の巻から。

都城から学芸員と日通の美術品輸送スタッフが到着。
史料を、収蔵庫から広い部屋に移動するところから作業開始です。
今回は福岡の日通さんもヘルプに来ていたので
力持ちな男手がいっぱい。
あっという間に運び終えました。

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まずは、作品の状態を確認して調書に記入していきます。

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貸出前と後とで状態が違った場合、借りた側の責任になりますので
傷やほつれ、取り扱う際に注意する点など、こと細かに記入します。

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おとなしくチェックを待つ婚礼調度たち。
小さなものが多いので時間がかかります。
でも大事な作業です。

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じっと見られる雷切丸。
チェック前にちゃんとお手入れしたので、恥ずかしいところはありません。

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見られた後は、きちんと梱包されます。(これはまだ梱包途中の状態)

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こちらは、国宝の短刀「吉光」です。
中身は、展示でご覧ください。

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間にクッションを挟んだ二重箱にきちんと梱包されました。

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他の作品も、日通さんが手際よく梱包していきます。

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それぞれ、作品の大きさに合わせた箱に収まっています。
ヤマトロジスティクスさんもそうですが、
美術輸送の専門の方々は箱作りの天才です。

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じゃーん。今回都城まで作品を運ぶのはこの車。

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「AIR CONDITIONER」で「AIR SUSPENSION」なトラックです。
作品たちもさぞや快適な旅になることでしょう。

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この中に次々と積み込んでいきます。

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そして、いざ出発。
道中気をつけて〜。

【次回予告】
立花家史料館の学芸員が都城へレッツ出張。
南九州特有のゆるりとしたリズムで
展示替え作業を行いました。

次回「柳川立花家と島津家」展顛末記 〜その2 展示替えと開会式〜
お楽しみに。

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AQAプロジェクトギャラリートーク1

2009/1/25

今日は、立花家の至宝展会場で、九州大学で美術史を学ぶ学生によるギャラリートークがありました。

二人の女学生は、緊張の面持ちでお話を始められましたが、なかなか立派なものでした。とにかく若い方たちが一生懸命取り組んでいる姿というのはそれだけでもキラキラと美しく、無条件に「良い!!」と思ってしまいます。展示品を身近に感じさせてくれたと思いますよ。

ともかく自信を持って、感受性のアンテナをいっぱいに広げて、自分の言葉で語って下さることを期待しています。まず、モノから学んでください。知識は自分の感動を言葉にするための手段です。

AQAプロジェクトのブログはこちらです。

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ワークショップのにぎわい

2009/1/24

18日の日曜日、福岡県立美術館ではワークショップ(ミニ「さげもん」をつくろう!)が開催されました。会場は大勢の参加者の熱気でいっぱいです。

会場のにきわい

会場のにきわい

柳川のさげもん飾りではおなじみで、人気のあるモチーフの「はいはい人形」を仕上げるというちょっと難しそうな試みでしたが、つぎつぎと仕上げられてゆく参加者のみなさんの集中力には驚きました。中には小学生の男の子もいましたが、とても上手なのに感服。柳川婦人会の先生方の準備のよさと指導の的確さの成果でもあると思います。

 

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いよいよ開会です

2009/1/22

ちょっと怠けていたらはやいもので、開会して2週間になろうとしています。

10日は心配したほどの雪模様にはならずほっとしました。しかし、急に冷え込んだ午前9時40分という早い時間にもかかわらず、大勢のお客様をお迎えして開会式を無事終えることができました。

開会式でのテープカット

開会式でのテープカット

開会式でのテープカット写真中央が、立花家17代当主の立花宗鑑氏です。

 

立花家の伝来品をこれだけ揃えて一堂に展示するのは初めてのことでもあり、関係者の皆さんの感慨もひとしおであったと思います。今回の展覧会に来られるお客さんは、熱心な方が多く、滞在時間が長いそうです。展示に関わったものとしては大変うれしいかぎりです。展覧の際は、ルーペを持参いただければより楽しめると思います。期間中の展示替えはありません。展示作品リストについてはこちらをご覧下さい。

会場の様子

会場の様子

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立花家の至宝展 明日開会式

2009/1/10

12時をまわりましたので、今日ということになりますが、3日間の展示作業が終わり、開会となりました。

230点という量は、かなりなものでしたが、もちろん質も高い展示内容です。作品保護のためにやや暗い照明に設定された会場に並んだ大名道具は蔵の中から解放されて、長い眠りから目覚めたように精気に満ちて見えました。

あいにく、明日は雪模様という天気予報…。厳しい幕開けとなりそうですが、2月15日までの展示期間に少しでも沢山の皆さんに楽しんでいただきたいと思っています。

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展覧会準備いよいよ大詰め

2008/12/28

あっという間にクリスマスが過ぎ去って、もう今年もわずか…。大河ドラマも総集編が流れる頃となってしまいました。

展示総数200件のすべてをチェックし、無事に送り出し、(この作業も何日も深夜にわたって続きました)、図録や展示パネル、展示キャプションの校正、も進めながら一方では、刀剣や火縄銃を移動するにあたって、登録証のチェック、ポスターチラシ、開会式の御案内状の送付など、水面下での作業は嵐が吹き荒れるような毎日です。ひとつの展覧会が開催されるまでには、作品の修復をした人、写真を撮影した人、移動にあたって養生と梱包、搬出をしたスタッフ、図録の執筆者、デザイナー、翻訳家、印刷業者、会場設営に関わる人、広報担当者、など多くの人たちの力が必要であることは言うまでもありませんね。そして、それら大勢の各専門家たちのディレクターとなって動いているのが県立美術館の担当学芸員です。

ここに、一冊の古い記念アルバムがあります。

「九州大名家展」と題されたこの写真貼は、昭和34年に福岡岩田屋で開催された大名道具の展覧会の記録です。そこには、黒田家や細川家と並んで柳川藩立花家の大名道具と大勢の観客の熱気が写し出されています。それからちょうど50年を経て福岡での本格的公開となるわけです。そのときに展覧会に出かけられた人がまた県美で展覧してしただければこの上ない喜びです。

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第一次集荷

2008/11/22

少しはやめに、前半の集荷(展示作品を福岡県立美術館へ搬入)がありました。

立花家の収蔵庫から初めて外に出るものも多くあるので、梱包前の状態チェックにも時間がかかりました。梱包と輸送をしてくださったのは、ヤマトロジスティックのスタッフの方々6名です。そこに、美術館の担当学芸員、当館の学芸員と臨職3名、さらに九大のAQAプロジェクトの学生さんたち4名も加わって、小さな史料館が大所帯となりました。展示総数が230にも及び、今回の搬出はその2割にもみたないとはいえ、最も手のかかかる甲冑や刀剣類でしたので、予想以上に時間がかかり、朝9時にスタートして夜遅くまで作業は続きました。スタッフのみなさん本当にお疲れ様でした。

と、いうわけで、

現在御花史料館には、立花宗茂の甲冑や兜は搬出のため展示されておりません。お正月休み明けの展覧会での公開までは見ることができなくなっています。1月10日からは、福岡県立美術館において修復後の凛々しい姿で装いもあらたにお披露目いたしますので、それまでお楽しみに…。武具甲冑の留守中の御花史料館では、何があるのか…はまた次回に。

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