Twitter
Instagram
facebook
Twitter
Search:

レプリカ甲冑で、2人の宗茂誕生

2013/2/19

特別展「誾千代姫伝説と立花家記」が無事に開会式を迎えた数日後、
ほっと一息つく間もなく、機上の人となり一路東京へ。

 

立花家史料館所蔵の甲冑類の修復をいつもお願いしている西岡甲房に、
宗茂所用具足の着装用レプリカ制作をお願いしていたのですが、
このたびそれが完成したとのことで、今回はその仕上がりを見にきたのです。

 

折しもその日は雪と人身事故の影響で、ダイヤは大幅に乱れ
寒風吹きすさぶ東京駅のホームで、長々と電車を待つことに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで予定をだいぶ過ぎて、神奈川県某所にある西岡甲房に到着。
室内にお邪魔するとそこには

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本物と見まごうばかりの甲冑が鎮座していました。
博物館の着装体験プログラム用ということで
鉄・漆など本物と同じ材料で出来ています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぴかーんと光る輪貫の漆。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後立の鳥毛は、本物と同じ久連子鶏の羽根を用いています。
光の加減で玉虫色に輝きます。

 

 

 

 

 

 

 

刀は立花宗茂所用といわれる重要文化財「金熨斗刻鞘大小拵」をもとに
作っていただきました。

 

そして今回この出来たてほやほやの甲冑を着るのは
立花家17代当主にして、立花家史料館館長・立花宗鑑です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

着せ着けてもらっている姿が殿様っぽい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

臑当(すねあて)、佩楯(はいだて)、籠手(こて)と着けていき

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

胴を着ける頃には、表情が心なしか凛々しくなっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

面頬と兜を着けたら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

立花宗茂のできあがり。

 

「皆の者、これより軍議を行う」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天草・島原の乱の頃の宗茂(当時72歳)は、こんな感じだったのかな。

 

さて次に着るのは、立花家18代(次期当主)の立花宗和氏。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり胴を着けると凛々しい顔に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青年立花宗茂のできあがり。
さすがは190cm超の高身長だけあって、よく似合います。
こちらは関ヶ原の戦いの頃の宗茂?

 

重さは全体を合わせると、ずっしりの12キロ余り。
本物の材料を使っているので
動いたときに鳴る、がちゃっがちゃっという音が
軽い素材でできたレプリカとは全く違います。

これを着ると不思議とその気になるらしく
2人とも自らいろんなポーズをとって写真撮影をしました。

 

 

甲冑の素晴らしい出来栄えに、嬉しい気分のまま
その夜は室長と共に新宿の戦国居酒屋「戦国武勇伝」へ。

ドアをくぐると、当館特別展のチラシとご対面。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広報にご協力いただき、ありがとうございます。
他にも甲冑さん達にお出迎えされました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つくづく甲冑に縁のある日です。

「戦の始まりじゃ!」「いざ参ろうぞ」

という店員さんのお迎えの言葉に、
ちょっと恥ずかしくなりながら通されたのは「福島正則」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メニューを開くと、裏メニューとしてこんなものが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

堂々と置いてあったので、本当に裏メニューなのかどうかはさておき、
真田幸村、伊達政宗ときたら、
3人目は当然立花宗茂でしょう!
67トリオでしょう!
と2人でつっこみつつ、せっかくなので「赤備えのHOTサングリア」と「勝利の大杯カクテル」を注文。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思った以上の大杯がきて、ちょっとびっくりしました。
さすがは前田慶次のお酒。

串物や蒸籠蒸しをたらふく食べ、その夜は万事満足してホテルへ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、ホテル龍名館東京の多機能シャワーと睡眠環境システムのおかげで
すっきりと目覚め、まずは新しくなった東京駅へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

おのぼりさん気分を満喫。
その後、おしゃれタウン南青山にある「紅ミュージアム」へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅ミュージアムは、江戸時代から続く紅屋である株式会社伊勢半
創業時からの紅作りの技を伝えるためのミュージアムです。

伊勢半の小町紅は、宗茂兜の鳥毛と同じ玉虫色をしており、
これを水に溶いて使うのですが、
その人の持つ唇の色を反映して発色するので
人によって発色が違うのだそうです。

そんな紅ミュージアムのスタッフさんとは、実は「戦国鍋TV」仲間。
初めてお会いした学芸員さんとも
食事をしながらの鍋トークが大変弾みました。
次はカラオケ(鍋縛り)行きましょうね、と約束して別れ、
すぐ近くにある根津美術館へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このときは「新春の国宝那智瀧図」が開催中で(現在は終了)
面白い仏教説話画がいろいろと出ていました。
国宝の展示方法や、ミュージアムショップなど、
参考にしたいこともあれこれあり、勉強になりました。

 

さて今回の旅はこれにておしまい。

その後、着装体験用のレプリカ甲冑は柳川に送られ、すでに到着しています。
初夏を目処に最初の体験プログラムをご用意したいと思っていますので、
もうしばらくお待ち下さい。

なおこの甲冑は、結婚式でもご利用いただけます。
詳しくは柳川藩主立花邸 御花・ブライダル部門までお問い合わせください。

 

 

[おまけ]

帰りの飛行機は嵐ジェットでした。

 

 

▲ページの先頭へ

ナイス・フェアプレー 史料室チーム

2012/12/19

立花家史料館を含めた柳川藩主立花邸 御花を経営する株式会社 御花では
毎年12月に社内研修会があります。

今年の研修会は「第43期キックオフミーティング 第42期御花アワード」と題して
これまでよりも盛大に開催されました。
どれくらい盛大かというと、司会者が音楽と共に蝶ネクタイ姿で現れるほどの盛大さです。

 

「キックオフミーティング」とは
各部署が、今期はこれこれこういう目標を持って仕事をします
というプレゼンをする場。

史料室では、今年一年の出来事と来年のテーマを、動画にして発表しました。
何事にも全力投球をモットーとする史料室として、かなり力を入れて作りました。
諸事情により、この場でお見せすることができないのが残念です。

 

そして「御花アワード」とは、
社内の選考委員会がジャンル毎に選考基準を設け
それによって選考されたスタッフを表彰する場。

トップスコア、ベストヤングプレーヤー、MVPなどの賞があります。

 

この「御花アワード」で、わが史料室は
「最もまとまりのあった部署」に贈られる「フェアプレー賞」に輝きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

賞状・トロフィー・金一封を頂戴しました。

開館以来初めての子ども向け展覧会を開催したり
twitterやfacebookページを活用した広報を展開したりと
史料室三人衆が「一丸となって」 「新たな客層の開拓に尽力」したことが
評価されたことを、大変嬉しく思います。

 

さて、この金一封、
史料室らしい、何か面白いことに使うつもりなのですが、
そのときには、またここでご紹介したいと思います。
お楽しみに。

▲ページの先頭へ

いい夫婦の日に いい夫婦の作品を

2012/11/22

11月22日は「いい夫婦の日」。

そこで、「いい夫婦の日」にちなんで、いい立花夫婦の作品をいくつかご紹介いたします。

 

その1 『無双の花』(葉室麟 著、文藝春秋)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『蜩の記』で第146回 直木三十五賞を受賞された、葉室麟さんによる作品です。

立花宗茂が、関ヶ原から柳川へ帰ってくるところから、物語は始まり
浪牢生活を経て旧領・柳川に復帰し、亡くなるまで、
宗茂が貫いた義の人生が描かれています。

宗茂と誾千代との魂の分かち合いはもちろんのこと
継室である八千子や継々室の菊子との「いい夫婦」話も。

真田信繁夫婦の話も含まれていますので
真田ファンにもおすすめの一冊です。

 

その2 「牡丹咲くころ」(葉室 麟著、オール讀物2011年9月号、『代表作時代小説 平成24年度』光文社)

こちらも葉室麟さんによる作品で
2代藩主・立花忠茂とその正室・鍋姫(伊達政宗の孫)夫婦のいい話。
柳川市史別編『図説 柳川家記』にも書かれているエピソードが基になっています。

ちなみにこの夫婦は、お位牌もひとつのお厨子に仲良く並んでおさめられています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その3 『まりしてん誾千代姫』(山本 兼一著、PHP研究所)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『利休にたずねよ』で第140回直木三十五賞を受賞された山本兼一さんの最新作。

主人公は立花宗茂の正室・誾千代。
「女は生きづらい」と思いながらも強く生きた、誾千代 の一生を描いています。
宗茂と誾千代の心の通い合い、側室・八千子との関係など
「いい夫婦」作品としての読みどころ満載です。

『無双の花』が、おじさんのハートをわしづかみするタイプであるならば
『まりしてん誾千代姫』は、乙女のハートをわしづかみするタイプです。
表紙イラストは大人気イラストレーターのワカマツカオリさん。
これも乙女ハートわしづかみ要素のひとつなのではないかと。
普段は時代物を読まないという方にもおすすめの一冊です。

 

その4 GENESISシリーズ『境界線上のホライゾン』Ⅰ~Ⅴ〈以下続刊〉(川上 稔、電撃文庫)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川上稔さんによる作品。
アニメ化もされている、ライトノベルの人気シリーズです。

「遙か遠い未来。“重奏統合争乱”を経て、
人類の命運を懸けた“聖譜”をもとに
歴史の再現を行う国々。…」(Ⅰ巻上 表紙カバーより)

といっても、よくわからない方も多いかと思いますので
詳しい作品世界については、各自ググってみてください。

この作品に出てくる立花夫婦は、立花・宗茂と 立花・誾。
架空の立花家ではありますが、
歴史を再現するという作品世界の性質上
モデルになっているのは史実の宗茂と誾千代のようです。
上の写真の中で、付箋の貼ってあるところに、宗茂もしくは誾がでてきます。
この宗茂と誾も、かなり「いい夫婦」。
本棚に余裕のある方におすすめの一冊、いや数冊です。

 

 

以上、4点の作品をご紹介いたしました。
このうち、『無双の花』と『まりしてん誾千代姫』は、
柳川藩主立花邸 御花でも絶賛販売中。

 

ここ最近、いい立花夫婦の作品がたくさん発表されており
大変うれしく思っております。
なお、今後書いてみようかなという方へのおすすめ立花夫婦は
5代藩主・立花貞俶と珂月院夫婦です。

▲ページの先頭へ

立花キャプテン、初めての取材を受ける。

2012/9/21

9月某日、東京某所で、とあるインタビューが行われました。
そのときの模様を、同席した室長からリポートしてもらいましょう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

20120921_01

「目の眼」里文出版さんの企画で、旧大名家の末裔へのインタビューがあり、
我らが立花家へも、ということで今回は17代立花宗鑑史料館館長…ではなく、
そのご長男立花宗和氏へお話しがありました。
実は、宗和氏は現在JALの機長を務めておられます。
―初めてのおつかい―ではありませんが、初めての取材、ということで、
諸々対応のため宗鑑館長からの依頼で私も同行することになりました。

9月18日の昼ごろ、インタビュー会場となった天王洲にあるJAL本社までご一緒に。

20120921_02

受付で名札をいただいてから会議室のあるフロアへ…写真がピンボケでごめんなさい。
出版社からはカメラマンとライターのお二人、
そしてインタビュアーである調所一郎さんがいらっしゃいました。
調所(ずしょ)さんは、旧鹿児島藩家老、調所広郷の末裔ですが、
母方は旧柳川藩士安武家の血を引く方で、
柳川にも深いつながりのある人なのです。

20120921_03

宗和さん、さっそくパイロットの制服に着替えて準備中。
肩章を付けて…立花キャプテン になりました。
JAL広報の方々のご理解ご協力をいただき、
こういったシチュエーションでの取材が実現いたしました。

20120921_04

対談スタート。
リラックスした雰囲気で調所さんがお話しを始められました。
さすがに慣れておられる。
片や少し緊張気味にスタートした立花キャプテン。
立花家の末裔としての思いや、沢山のお客様の命を預かる機長としての責任についてなど、
とてもいいお話しでしたよ。
その詳細はぜひ「目の眼」来年一月掲載分でご覧下さい。
ライターさん期待しています!

20120921_05

対談の終わりに、お二人並んでの撮影です。
この写真だとちょっとわかりにくいのですが、立花キャプテンは身長190cmの長身です。
立花宗茂に始まり、歴代の甲冑を見ていて、みなさん体格が大きいなあとは思っていたのですが、
現在まで長身は引き継がれていました。
宗和さん曰「これは父方(島村家)の遺伝だと思っていた」
確かに曽祖父にあたる島村速雄も長身でした。
無事、初めての取材、終了です。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

立花キャプテン、立花家としての初めての取材はいかがだったでしょうか。

発売間近になったら、またお知らせしますので
みなさんお楽しみに!

▲ページの先頭へ

料亭ランチで贅沢気分

2012/8/10

柳川藩主立花邸 御花の料亭は、当時伯爵や奥様の居室であったお部屋を
そのまま利用しています。

その料亭で、この夏楽しめるお食事がこちら。

20120810_16

「贅沢ランチ 〜旬彩御膳〜」です。
調理場と料亭の若者2人がメニューを考えた、夏にぴったりのヘルシーランチ。
それをなんと2,500円(お部屋代・サービス料込)で味わうことができるのです。

今日は史料室スタッフ+博物館実習生で、贅沢ランチしてきました。
メニューを考えたスタッフの1人、料亭のゆかさんから聞いた裏話を交えつつ
「贅沢ランチ 〜旬彩御膳〜」の全メニューを紹介いたします。

さて本日のお部屋はこちら。

20120810_01

新鈴の間。
ここは15代鑑徳の居室だった部屋です。
普段は室料が3,500円かかるお部屋ですので
食事代に室料が含まれていることを考えると、なんだかすでに得した気分。

20120810_02

いい機会なので、室長が実習生に和室での基本的な作法を指導。
実は史料室スタッフも以前、小笠原流のお稽古を受けたのですが
すでに座布団への座り方は、忘れてしまっていました。何事も復習が大事。

とりあえず自己流で座布団に座ると、早速一品目。

20120810_03

季節の和え物。
今日は「焼き茄子敷湯葉とろろ」(日によって違うそうです)
湯葉の混ざったとろろもおいしいのですが、茄子の味も絶品。

そして次に造里。

20120810_04

涼しげな器に盛られた本日のお魚は、タイにカンパチにイサキ。
くるんとしたニンジンや大根までおいしくいただきました。

さて次は「かぼちゃのすり流し」

20120810_05

半透明な器から何かカラフルなものが透けて見えています。
わくわくしながら蓋を取ると

20120810_06

カラフル!
夏野菜がたっぷり。

ちょっと変わったすり流しを作ろうと思い
夏野菜であるカボチャ、と決めたそうです。
これは「納得の味です」と力強く言われました。
味はもちろん彩りも綺麗で、白い器によく映えます。

20120810_07

温かいものが出てきました。
オープン・ザ・蓋。

20120810_08

一瞬、蕎麦?と思いますが、これは「あかもくうどん」という
海藻を練り込んだうどんで、宮城県の特産品だそうです。
一口食べようと器に顔を近づけると、おつゆのいい香り。
冷たい食事の間に温かいものを挟むと、なんだかほっとします。

20120810_09

こちらは「あっさり塩角煮」
夏野菜の向こうに、角煮が見え隠れしています。

夏バテの予防になる豚肉。
でも暑いときにこってり角煮はちょっとイヤかも。
よし、塩でさっぱり豚角煮だ!

という経緯で生まれた「あっさり塩角煮」。
すこしとろみのあるつゆ(あん?)をからめると、また旨し。
思いがけずトマトは温かです。

さあ、いよいよご飯ですよ。

20120810_10

丼と薬味とたくさんの漬け物。

20120810_11

薬味は、ミョウガにワサビに梅肉。
これは何のお供なのかというと

20120810_12

「冷やし茶漬け」です。
薬味をたっぷり乗せ、ほうじ茶と鰹出汁をブレンドした特製出汁(冷)をかけていただきます。

普通は温かいお茶漬けだけど、夏は冷たくして出そう、という発想で生まれたこの一品。
夏バテ防止のために、近年お高めの鰻を頑張って入れました。

そして、いよいよデザートです。

20120810_13

「米粉のアイスもなか」
アイス最中にして食すもよし
最中をパリッと割って、アイスを乗せて食すもよし。

20120810_14

最中は、ちょうどよいサイズを求めていくつか取り寄せ、
検討の結果、このサイズに決定したとのこと。
アイスがちょうど収まるナイスサイズです。
米粉アイスはさっぱりしているので、食後にぴったり。
米って素晴らしい。

以上が、「贅沢ランチ 〜旬彩御膳〜」の全貌です。

メニューを決めるときは、
夏にはどういったものを食べたいか
お客様目線で考えたそうです。
こういう材料を使って、こういう風にしたいというイメージが
考案者二人の間で一致していたため、メニューはすぐに決定したとのこと。
ちなみに味付けや器のセレクトは、調理場の原氏が担当。
センスが光ります。

静かな部屋。
冷たさと温かさの両方を味わえる、彩り豊かな食事。
器に顔を近づけると漂う、まろやかな出汁の香り。
やわらかいもの、ぱりっとしたもの。
そして、ふと目を向けると障子の向こうに広がる素晴らしい景色。

20120810_15

五感を贅沢に刺激するこちらのランチは、8月31日までの期間限定。

平日のお昼(11時から15時)のみで、予約が必要です。

▲ページの先頭へ

御花に泊まる

2012/8/6

柳川藩主立花邸 御花では8月4日、5日と、
毎年恒例の「七福神夏祭り」が開催されました。

20120806_17

立花宗茂ゆかりと伝わる七福神が、立花家に伝わっており
それが七福神夏祭りの名前の由来であるとかないとか。
何はともあれ、今年もたくさんのお客様にお越しいただき、
楽しいお祭りになりました。

さて、楽しんだ後には片付けをしなければなりません。
そして片付けをすると、夜遅くなってしまいます。
帰るのがちょっと大変。

そういうわけで、祭り2日目の夜は立花邸御花内のホテル松濤館に泊まることにしました。
滅多にないことなので、この機会に室内の様子をリポートしてみたいと思います。
御花にお泊まりになる際の参考にしていただけましたら幸いです。

なお前半部分の画像が暗いのは、部屋を使う前に撮ってしまおうと
夜中に撮影したためですのでご了承ください。

泊まった部屋は2階の洋室(ツイン)。

20120806_01

お部屋のテーブルには、ウエルカム「越山餅」とおしぼり。
越山餅は、柳川名物のお菓子です。
売店でも販売しておりますので、お土産にどうぞ。

20120806_02

越山餅にはお茶が合います。
熱いお茶でほっと一息。

20120806_04

お茶の横にふと目を移すと、あらきれいなお花が。

20120806_03

心和みます。

ベッドの上には、浴衣類。
あると便利な巾着袋と足袋靴下もご用意。

20120806_05

撮影のために出しましたが、足袋靴下は袋に入っていて新品です。
浴衣とは違い、お持ち帰りいただけるものです。

では洗面所をのぞいてみましょう。

20120806_07

明るく清潔なバス・トイレ。
トイレは洗浄機能付き。
ドライヤーもあります。

アメニティはこちら

20120806_08

歯ブラシはもちろん、綿棒やヘアゴムも。
シャンプーは、「芯まで届く、うるおいで はずむ、まとまる、艶髪へ」でおなじみの赤のTSUBAKI。
石けんは御花のロゴ入り。

20120806_09

タオルにも「Ohana」と素敵に刺繍されてます。

お風呂は長い足も伸ばせる悠々サイズ。
祭りの疲れも癒やされます。

明日も朝から仕事ですが
枕元には賑やかに起こしてくれそうな目覚まし時計と
蚊の多い柳川には欠かせない蚊取り器があるので安心。

20120806_06

SonyのBRAVIAでオリンピックを見ながら、いつの間にか寝ていました。

柳川の夜は静かです。
ゆっくり休むことができます。
ゆっくり休みすぎて、うっかり寝坊してしまいます。
せっかくの目覚まし時計をONにしていませんでした。

さて実は松濤館の朝食は超豪華です。
残念ながら今回は素泊まりでしたので、画像がありません。
御花マップにティンドラ・ドロッペさんが描かれた朝食の絵がありますので
そちらをご覧いただきます。どうぞ。

20120806_18

いかがですか、おいしそうですよね。
ちなみに私の朝食は、前日に夏祭りでゲットしたおはぎでした。

明るくなったので外の様子がわかるようになりました。
ベランダにはテーブルと椅子があります。

20120806_10

風を感じながら風呂上がりの一杯を楽しむもよし、
緑いっぱいのお庭をスケッチするもよし。

よく見てみると、ベランダの柵はお花みたいでした。

20120806_11

さて外の景色はどうでしょう。
前の晩の東庭園はこんな感じでしたが

20120806_14

すっかり片付いています。

20120806_15

右手には松濤園。

20120806_19

観光コースとは違った角度で見ることができます。

ところでお部屋には御花に関係のある3冊の本が備えてあります。

20120806_12

左から
立花文子自伝『なんとかなるわよ』
立花和雄自伝『柳川の殿さんとよばれて』
北原白秋『思ひ出』

立花文子は、15代当主・立花鑑徳の娘で16代当主夫人。
立花和雄は、元帥島村速雄の息子で16代当主。
この二人が戦後、御花を料亭・旅館としてスタートさせ、現在の御花の基礎をつくりました。

そして立花和雄は、柳川が生んだ詩人北原白秋をこよなく愛し
この『思ひ出』を完全復刻しました。

戦後の御花の歴史に触れることのできる3冊です。

読書のお供には、冷蔵庫の中の飲み物(有料)をどうぞ。

20120806_13

立花伯爵家農場橘香園で作られた、世界に誇るみかんジュース「蜜柑搾り」や
その「蜜柑搾り」をつかったシュワシュワの「西洋炭酸水」がおすすめです。
ただし時期によっては置いてない場合もございます。

御花のチェックアウトは11時。
朝もゆっくりすごせます。
お帰りの前に、ぜひこちらをご記入ください。

20120806_16

アンケートにお答えいただいたお客さまの中から、抽選で毎月2名様に御宿泊優待券をプレゼント。
また右の「思い出」ノートには、旅の思い出や御花の感想などをご自由にお書きください。

そろそろ出勤の時間ですので、リポートもここまで。
松濤館から立花家史料館まで徒歩1分弱。
今日も一日頑張ります!と思っている間もなく着いてしまいました。
たまにはこんなのもいいですね。

柳川藩主立花邸 御花・松濤館について、
料金やお得なプランなど、詳しくはこちらをご覧下さい。

さてみなさん、次の旅行先はもうお決まりですか。
柳川の国指定名勝「立花氏庭園」の中にあるホテル松濤館で
のんびりと静かな夜を過ごすというのは、いかがでしょう。
ご予約の際には是非「ブログを見て」とお伝えください。
何も特典はございませんが、ブログの中の人が喜びます。

▲ページの先頭へ

今日のむねしげくん(猫)

2012/7/19

20120719_01

「今日の」と言いつつ、昨日のこと。
柳川藩主立花邸 御花に紛れ込んだ子猫を発見。

保護したところオスだったので
「むねしげ」と命名され
某スタッフのお家に引き取られていきました。

狭いのが落ち着く

狭いのが落ち着く

▲ページの先頭へ

「歴史秘話ヒストリア」秘話

2012/6/14

「ツンデレ」の文言で物議を醸した、昨夜のNHK「歴史秘話ヒストリア」。
ご覧になりましたでしょうか。

「ヒストリア」でリアルタイム検索しながら視聴したのですが
みなさん賛否両論盛り上がってましたね。
それにしても、HOTワードで「宗茂」・「誾千代」・「立花」が
100位以内に入るなんてことが、いまだかつてあったろうか。

みなさんの感想の中で、「地元なのに誾千代を知らなかった」といったご意見をたびたび見かけました。
これまでは熱狂的なファンがいる一方、名前も知らないという人が大多数であった誾千代です。
しかし!昨夜のヒストリアでついに全国のお茶の間デビューを果たしました。

これは、誾千代お茶の間デビューまでの物語です。

NHKの制作担当者から最初に連絡があったのは、1月半ば(直木賞発表の日)のことでした。
そのときはまだ、番組にできそうかどうかリサーチ中ということでしたので、
こちらも「取り上げてもらえたらいいね」ぐらいの気持ちで資料をお送りしました。

ところがとんとん拍子で話が進み、
2月の初めには担当ディレクターが下調べにいらっしゃいました。

その後何度かの打ち合わせを経て
柳川藩主立花邸 御花内での撮影が行われたのは、3月下旬のことです。

主に撮影を行ったは、松濤館の鶴の間という部屋。
史料館でも、資料の撮影に使うことのある部屋です。

20120614_01

まずは文書史料の撮影から。
資料を寄託している柳川古文書館の学芸員立ち会いの下で行いました。

20120614_02

モニターでチェック中。

ひとつの画を撮るにも、
なぜこのカットが必要なのか、それをどのように使うのか、などを
強面カメラマン(でも、すごくいい人)が強気なディレクターに確認します。

20120614_04

金甲の撮影では、並べる個数や金甲の角度、カメラの高さなど
かなりこだわってみました。

20120614_05

道雪所用の薙刀が、ライトのマジックでキラーンと光っています。
さらにバックには、フェルメールの絵のような光が。
普段私たちが資料撮影する場合は、全体にまんべんなくライトをあてるのが普通ですので
このような撮影の仕方は非常に新鮮でした。

切っ先側にカメラをかまえ、茎から切っ先に向かってきらーんと光らせた、
いかにも武器です!という感じの映像(説明しにくいので、録画した方はそちらでご確認ください)
を撮ったときには、あまりにも面白かったので、
自分のカメラでも同じ映像を撮らせてもらいました。

20120614_03

続いて、室長のインタビューの撮影。
場所は史料室です。
本棚の本の並び(さりげなく『無双の花』)とか、周りの小物(さりげなく金甲ストラップ)とか
背景をいろいろ調整させてもらったのですが…
オンエアでは、室長の顔の周囲で切り抜かれた画になっていたので
柳川市史だけが映っていました。残念。
ちなみに、いくつかツイートがありましたので申し上げておきますが
史料館公式twitterの中の人は、室長ではありません。

20120614_09

【おまけ】インタビューをそっと見守る宗茂(fromはなの舞)。

ぼたもちさんでの撮影は、桜の開花を待って4月1日に行いました。

20120614_06

本当は3月31日の予定だったのですが、天候不良のため一日延引。
でもそのおかげで、きれいに咲いた桜の下で撮影ができました。

20120614_08

供養祭でもお世話になった柳川の有志のみなさんが、手を合わせます。
みなさん本当に誾千代のことが好きで
オンエアはされませんでしたが、誾千代の歌も歌ってくださいました。

この日をもって、柳川およびその近郊での撮影は終わり。

これらの映像が、どのような番組に仕上がったのかはわかりませんでしたので、
私たちもどきどきしながら、誾千代お茶の間デビューの日を迎えました。

ディレクターに厳しい指導をする、強面カメラマン(でも、すごくいい人)、
怒られながらも、むしろ睨み返す勢いで応戦する、強気なディレクター、
その周りでわいわいしている学芸員たち。

わいわいしていた私たちにも、
本気でいいものを作ろうとしている制作スタッフの様子は伝わってきました。

スタッフの本気が詰まった「歴史秘話ヒストリア 戦国女BOSSがゆく」の再放送は
6月20日(水)16:05〜です。
国会中継が入らないことを祈ります。

なお、番組の構成や内容につきましては、
当史料館にお問い合わせいただきましても、お答えできませんので
その点ご了承ください。

さて、ついに訪れた(?)誾千代ブームに拍車をかけるため、立花家史料館では、
年末あたりに企画展「戦国の白花・誾千代姫伝説と立花家記(仮)」を開催予定です。
詳細は追々史料館公式サイトで告知いたしますので、しばしお待ちください。

さらに企画展に先駆けて、「誾千代イラストコンクール」を開催します!
テーマは「わたしの誾千代姫」
未発表の作品に限ります。
募集開始は11月を予定しています。
こちらの詳細については、7月16日に発表します。
なぜ7月16日かって?
それは誾千代への譲り状の日付、天正3年5月28日を現代の暦になおした日が7月16日だからさ。
さあこの夏は、みんなで誾千代を描こう。

▲ページの先頭へ

御花のソテツは元気が取り柄

2012/6/4
柳川藩主立花邸 御花の西洋館裏では現在、
謎の生命体が地面からにょきにょきしています。

20120604_01

丸坊主になり、なんの生き物だかわからない形状になってしまいましたが
その正体はソテツです。
毎年4〜5月になると、丸刈りにされます。
そしてお客様から、「これは何ですか」と尋ねられます。
こちら、紛れもなくソテツです。

20120604_02

先に丸坊主にされていた、西洋館正面のソテツからは
既に新しい葉が出てきました。

20120604_03

先月丸坊主にしたばかりなのに、
植物の生命力恐るべし。
もうしばらくすると、フサフサになります。

植木屋さんの話によると、
一般的には、丸刈りにするような手入れはしないそうです。
ところが立花家では、明治時代からソテツを丸刈りにしていたようです。

証拠写真A

証拠写真A:坊主ソテツ

このような坊主ソテツが写った古写真が、何枚か残されています。
(証拠写真Aのソテツの足元に、子犬がちょこんと座っているところにも注目)

さらにソテツは、防寒(葉っぱをまとめるとか、コモで包むとか)が必要らしいのですが
立花家では、ソテツに関しては昔からスパルタです(というか、特に何もしないだけ)。

証拠写真B

証拠写真B:雪をかぶったソテツ

もちろん昨冬もスパルタでした(というか、何もしなかっただけ)。

証拠写真C

証拠写真C:今年も雪をかぶったソテツ

我が子を谷に突き落とす獅子のような育て方をされ
100年間のびのび育っている御花のソテツ。
元気が取り柄の御花のソテツ。
やはり過保護にしないのが元気の秘訣なのでしょうか。

御花のソテツは今年も、みなさんに勢いのある姿を見せることと思います。

▲ページの先頭へ

立花家系図完成

2012/5/23

去年の12月、立花家年表を掲示しましたが
本日、その隣に新しい「立花家系図」が登場。

20120523_01

初代・戸次鑑連から16代・立花和雄まで。

20120523_02

歴代当主は肖像画付。

20120523_03

ただし肖像画のない人は、シルエットになってます。

20120523_04

やたらと戒名が詳しいこちらの系図は、
史料館入口付近に掲示してあります。
年表ともども、じっくりとご覧ください。

▲ページの先頭へ