こんにちは。
館長の植野です。
立花宗茂450ブログは、平成29年12月から開催予定の立花宗茂生誕450年記念特別展「立花宗茂と柳川の武士たち(仮題)」会期終了までの期間限定、立花宗茂に関わるさまざまな人たちの話題を集めてお送りします。
記念すべき一回目は、そのプレイベント―葉室麟 小説『無双の花』朗読イベント― 開催日の今日。
とはいえ、超絶に慌ただしい日にやろうという暴挙に出たため、慌てています。
今日のイベントにご参加いただいた皆様、楽しんでいただけましたでしょうか。
その舞台裏から、少しお話を。
「朗読をやりたい」と思ったのは一年以上前のことです。
準備期間中には様々なことがありました…話せば長くなり過ぎますので(中略)…。
懸案だった誾千代姫も、灯台下暗し、柳川にこんな素敵な演者がいたとは―観光柳川キャンペーンレディ水の精―として頑張っている橋本あかねさん。
と、もしや身長が殿より高いなどということは…と心配してチェック。
おおっ!絶妙に殿(熊本城おもてなし武将隊の立花宗茂さん)より4cm低い! 合格!
植「この数字、盛ったり引いたり、あるいは伸びたり縮んだりしてませんよね?」
宗・誾「はい!大丈夫です」
胸をなで下ろしたのでした。 (これはきっと神様が遣わした二人に違いない)秘密の草鞋を履いていただかなくてすみました。
その後、出演者の皆さま激務の中、読み合わせの稽古を重ねて次第に仕上がってきました。(稽古中の風景はR400指定ということで公表できません)
朗読の奥深さや難しさ、この期間に深く感じました。
著者の葉室さんには、読み仮名をどうするのか、
例えば「武士」は「ぶし」「もののふ」どちらか、「日本」は「にほん」「ひのもと」どちらか、等、ルビを振っていない以上、こちらで勝手には出来ないと思い、確認をさせていただきました。
葉室さんは「読者が小説を読んでいるときにはそれぞれで流れのよいように脳内で読まれているだろうけれど、舞台にかける場合には少しインパクトの強い読み方にしてもよいのでは」とおっしゃられました。
なるほど。
そして、寛容にも当方にお任せ下さるとの有難いお言葉も。
つまり、今日の朗読舞台は、葉室さんの小説『無双の花』に、当方の解釈が乗っかった表現というわけです。<おしきせ>と言えるかもしれません。
文字の表現と音の表現は違いますね。
最もややこしいと思ったのは、
小説の登場人物、つまりその台詞の朗読者をそれぞれ、熊本城おもてなし武将隊で該当人物にあたる方に担当していただくこと。
一見簡単そうなのですが、武将隊の官兵衛さん、清正さん、宗茂さんが、史実をもとに葉室麟さんが小説の中で作り上げた如水、清正、宗茂を演じなくてはならない…というのはかなり難しいことなのです。
この両者はイコールではないけれども、どこか本質的に繋がっていて欲しいとは思ってのぞみました。
皆さんにも両者を比較して、さらに歴史の扉を次々と開いて奥へ進んでいただきたいです。そのためには、小説『無双の花』を読み込んでいただけたら嬉しいです。
そういう意味では、由布雪下を武将隊の忠興さん、十時摂津やその他の家臣を儀太夫さんが演じて下さったのはやりやすかったように思います。
お二人とも上手い!
立花の家臣たちが生き生きと蘇ってきてくれました。
そして、隼人さんもご協力ありがとうございました。ついにこの日がきました(笑)
舞台袖では真剣そのものの厳しい、そして緊張した表情でした。
トークショーでは、作者の葉室麟さん、文藝春秋の池田さん、立花理事長の3名で、朗読無双の花の感想からお話しがスタート。とてもよいお話しをされていたのですが、会場に来られなかった方は気になりますよね。
そこで、
来年5月14日に今回のもようを上映会でご覧いただけるように準備中です。
詳しくはHPや、こちらのブログからもお知らせしますのでお待ちください。
会場からブログをアップしたかったのですが、機器の不調によりこんな時間、ぎりぎり13日となりました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
最後は戦国最強の夫婦、宗茂と誾千代の朗読後のほっとした充実感ある写真でお別れです。
立花財団立花家史料館から植野がお送りしました。