茶壺と童謡の続き
2018/1/7450ぶろぐでは、初めてお目にかかる、
立花家史料館公式イメージキャラクターの立花宗茂である。
新しき年を迎えて清々しい心持で挑んだ、閃光談話(フラッシュトーク)、 いかがであったか。
与えられた時間は短い故、歌っているうちに終わってしまい申した。
ここにその続きを記す。
現在、立花家史料館では特別展「立花宗茂と柳川の武士たち」を開催中であり、
展示資料のひとつに
唐物茶壺がある。名の通り中国方面からやってきたものである。
この茶壺が儂の手に渡った話をした。
これは、太閤様より拝領の茶壺である。誉れの茶壺じゃ。
儂が活躍しておった、江戸時代の初め頃でも、京都の上林家で茶壺に茶葉を詰めてから江戸屋敷に運ばせておったが、
徳川様の天下となり、その御用となる御茶壺が運ばれる時には、特に御茶壺道中と言ってかなり物々しい行列となっていった。
いかなる者であろうともこの御茶壺行列と出会えば、道の端に神妙に控えておらねばならなかった。
そこで、このような歌も歌われたという訳じゃ。
「ずいずいずっころばしごま味噌ずい
茶壺に追われて戸ぴしゃん
抜けたらどんどこしょ・・・・」
やっかいな茶壺道中が通りすぎるまでは、戸を閉めて家の中でじっとしておこうという可笑しな童謡じゃ。
茶壺は、当世ではあまり馴染みの無い道具であるが、儂の若い頃は大変格の高い茶道具であり、自らの格式をも示すものであった。
展示会場にはもうひとつの茶壺があるが、
この瀬戸茶壺は、三代将軍徳川家光様からの拝領品である。
400年を経てもなお、見事な景色じゃ。